複素関数の本で、次のような問題を見た。
これらの問題自体は難しくはない。簡単に証明を述べる。
まず2つの関数
さらにこれらの関数を、複素数平面上で原点中心半径
さらに円弧の上での積分は
私はこれらの問題を見て、ふと疑問に思った。
すなわち関数
この値は何か規則性を持つのだろうか。
ということで、以下は
こういうものが秒でわかる時代になったのは文明の功績を感じる。
それはともかく、一見規則性がなさそうに見える。
Note: 留数
さて
具体的に計算をする。部分積分を実行してみる。
となり漸化式が求まった。
以下面倒なので
(分数部分だけ取り出している;漸化式自体は変わらない)
これで終わりにしても良いのだが、いまいち納得がいかない。もう少し見栄えのいい式は出来ないのだろうか。
気になるのは、
惜しい。(全然惜しくはない)なおこの方法で係数を合わせるのはほぼ無理の予感である。
・・・うーん。
せめても
間違いなく言えることは、
オーダーはどのくらいだろうか。
こういう時は。あれに限る。十分値が大きければ何でも良いが。
ということで、
この値は
とほぼほぼ一致している。すなわち
オーダーとしては
ということで、
この値が、どんな値に収束するのだろうか。
計算機による結果は
これ収束値
ここまで書いて、ふと思った。
これは有名な積分である。
がわかる。さらにWallisの公式の派生形として
が知られているので(これを分母分子逆にして使う)、以上より
まさか。
元の値に戻すために
で、今の
おいおいおい!!!そんなことがあってええんか?
数値的には正しそうである。すなわち分数部分の極限は3/2とかではなく
問題は
なんか上手く処理すれば出来そうな気がするが、パッと思いつかない。
早速コメントいただきました。ありがとうございます。
以下はコメントの補足(予想の証明)です。
変数
被積分関数は、まず分子
被積分関数が絶対可積分であることは、分子
以上よりルベーグの収束定理を用いて
今回の影の主人公はガウス積分だったかもしれない...
Note: ガウス積分とウォリスの公式は密接な関係にあるらしい。不勉強が過ぎる...
すると
のようにかける。("ほぼ1にしか見えない分数"の項を消した)
今のところこれが1番綺麗かも。
徒然なるままに、日暮らし(ではない。ものの数時間)コンピューターに向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、
あやしうこそものぐるほしけれ大丈夫まだ正気は失っていない
まだまだ調べ甲斐がありそうだなぁと思った。そんな時間。
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