今回は整数係数多項式と戯れてみます.
次の条件を満たす定数ではない整数係数多項式を全て求めよ:
任意の素数に対してある非負整数が存在し, かつなる任意の整数に対してが成立する.
見てすぐ分かることはLTEっぽいということです. なのでが条件を満たしそう. ただを考えるとは奇数であって欲しいです. あとは定数倍とか定数ずらすとか考えると(は奇数)になりそうです. これを示していきましょう.
として状況を見やすくするととなります. 式が微分っぽいのでマクローリン展開します. . ここでが十分大きい時となります. よってです. (こんな感じの議論は
ISL2021N8の中盤の議論
でも出てきましたね)
いま示せたことは結局ががで割り切れない十分大きい整数の時の値に依らない事です. よってここからみたいに書けることを示します.
この記事
に出てきたシューアの定理を使えばなるが取れて他の適当なに対してはとなって矛盾するみたいに出来そうです. しかしという条件が邪魔です. これはの素因数でで割り切れないものを使うことで解決出来ます. これはきちんと証明しましょう.
をみたすをと互いに素な定数でない整数係数多項式とする. より. また, は定数でないのである正整数が存在して. シューアの定理よりある正整数が存在してはより大きい素因数をもつ. とするとかつなので上の議論より. しかし左辺は正で右辺はなので矛盾. よって補題は示された.
よってと書けるのでみたいに書けて後は条件を満たすかを適当にチェックして(は正の奇数)が得られる.
では多項式という条件を外したらどうなるでしょうか.
問題1でが多項式であるという条件をが一般の整数から整数への写像に変えてもに限られるのだろうか.
何か中国の剰余定理とか使って強引に反例構成できそうだけど解決しきれて無いです. 逆に
ISL2015N8
が解けるならこれも解けたりするのだろうか. 解けたら教えてください()