赤げふ氏の記事 にて予想され、 Wataru氏の記事 で証明された定理
ω=e2πi/3のときRe∫0<x,y,z<1dxdydz1+ωx(1+ωy(1+ωz))=ζ(3)
の一般論を見つけました。
шшLikш(z):=∑0<n1<⋯<nrz1n1z2n2−n1⋯zrnr−nr−1n1k1⋯nrkrLikш,⋆(z):=∑0<n1≤⋯≤nrz1n1z2n2−n1⋯zrnr−nr−1n1k1⋯nrkrшшL(z0,…,zn):=1z1−z0(Li{1}nш,⋆(1−z0,1−z2,…,1−zn)−Li{1}nш,⋆(1−z1,…,1−zn))
このとき以下の定理が成り立ちます。
∫0<x1,…,xn<1dx1⋯dxnz0+z1x1+z2x1x2+⋯+znx1⋯xn=L(z0+⋯+zn,…,z0)
証明は 僕のpdf の定理2.9,定理2.10,定理2.12を参照してください。(いずれMathlogに直接書くと思います)
一般論を使って目的の定理を示しましょう。ω=e2πi/3とします.шшшш∫0<x,y,z<1dxdydz1+ωx(1+ωy(1+ωz))=∫0<x,y,z<1dxdydz1+ωx+ω2xy+ω3xyz=L(1+ω+ω2+ω3,1+ω+ω2,1+ω,1)=L(1,0,1+ω,1)=Li1,1,1ш,⋆(1,−ω,0)−Li1,1,1ш,⋆(0,−ω,0)=Li1,2ш,⋆(1,−ω)=ζ(3)+Li1,2ш(1,−ω)ここで, 多重ポリログの双対性からшшLi1,2ш(1,−ω)=−Li1,2ш(1,−ω―)なので,шReLi1,2ш(1,−ω)=0です. したがってшRe∫0<x,y,z<1dxdydz1+ωx(1+ωy(1+ωz))=Re(ζ(3)+Li1,2ш(1,−ω))=ζ(3).です. (証明終)
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