本記事はM-推定量の一致性に関する備忘録です. もし間違い等があればコメントいただけますと幸いです.
を満たす
M-推定の"M"は"Maximum likelihood like"を意味し, その名の通りM-推定は最尤推定の一般化です. M-推定を念頭に置く際,
本記事では, M-推定量
次の命題は大前提となるM-推定量
このとき,
が成り立つ.
命題1の証明は記事「 M-推定量の可測性について 」を参照してください.
次の5つの条件を仮定する.
このとき, 次の3つが成り立つ.
(iii)の証明はvan der Vaart[3]のTheorem 5.7を参考にしています.
仮定[1] - [3]より命題1 (可測選択定理) が適用できて, (i)が成り立つ.
任意に
が成り立つ (例えば, 吉田[4]の命題1.47). このときの
となる. すなわち,
(i)と仮定[5]より
となる ((ii)より各
とおく. このとき, 仮定[4]より
が成り立つ. したがって,
となり, 結論を得る. (証明終)