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現代数学解説
文献あり

超微分における指数関数、双曲線関数

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$$\newcommand{l}[0]{\left(} \newcommand{r}[0]{\right)} \newcommand{scosh}[0]{\mathrm{scosh}} \newcommand{ssinh}[0]{\mathrm{ssinh}} \newcommand{sxp}[0]{\mathrm{sxp}} $$

この記事には議論の足りないの部分が含まれています。
今後、それを解決するよう編集をするつもりですが、現在目途が立っていません。
その前提でお読みください。

はじめに

今回は、超微分における指数関数、双曲線関数、三色関数を求めていきたいと思います。具体的には、
$$f^`(x)=f(x)$$
$$f^{``}(x)=f(x)$$
$$f^{```}(x)=f(x)$$
となるような関数を求めます。
求める際に二つだけ必要な定理があるため、ここで紹介しておきます。

超微分の変換公式

$$f^`(x)=\frac{xf'(x)}{f(x)}$$
定理

超微分可能性

$f(a)>0$,$a\neq0$のとき、($f$$a$で微分可能)$\Leftrightarrow$($f$$a$で超微分可能)
っぽい

これさえ覚えていればこの記事、あとは困りません。

超指数関数

はじめに、
$$f^`(x)=f(x)$$
となるような関数を求めます。
ここで一つ言葉の定義を。

超指数関数

$$f^`(x)=f(x)$$
を満たす関数$f$を超指数関数という。

それでは求めていきます。
とはいっても求め方は簡単で、微分方程式を解くだけです。

$y=f(x)$とする。
$$\begin{align} y^`=y&\Leftrightarrow \frac{x\frac{dy}{dx}}{y}=y\\ &\Leftrightarrow x\frac{dy}{dx}=y^2\\ &\Leftrightarrow \int\frac1{y^2}dy=\int\frac1xdx\\ &\Leftrightarrow y=-\frac1{\log x+C}&(\mathrm{ただし}C\mathrm{は積分定数}) \end{align}$$

以上より次の定理が導かれます。

超指数関数

超指数関数は、
$$-\frac1{\log x+C}$$
の形で表される。

今後のため、超指数関数の代表例となるような関数(指数関数で言ったら$e^x$)を与えておきたいと思います。

$\sxp(x)$

$$\sxp(x)=-\frac{1}{\log(x)}$$
(ただし$0< x<1$)

超双曲線関数

さて、超指数関数が求められたので、次は
$$f^{``}(x)=f(x)$$
となるような関数を求めます。
まず、同様に言葉の定義です。

超双曲線関数

$$f^{``}(x)=f(x)$$
を満たす関数$f$を超双曲線関数と呼ぶ。

それでは求めていきます。

$y=f(x)$とする。
$$\begin{align} y^{``}&=\left(\frac{xy'}{y}\right)^`\\ &=\frac{x\frac{y'y+xy''y-x(y')^2}{y^2}}{\frac{xy'}{y}}\\ &=1+\frac{xy''}{y'}-\frac {xy'}y \end{align}$$
より、
$$\begin{align} 1+\frac {xy''}{y'}-\frac {xy'}y=y &\Leftrightarrow (y-y^2)y'+xyy''-xy'^2=0\\ \end{align}$$
WolframAlpha を用いて計算すると、
$$y=-\frac{c_1x^{c_1}}{x^{c_1}-e^{c_1c_2}}$$
(ただし$c_1,c_2$は積分定数)
より求められた。

以上より次の定理が導かれます。

超双曲線関数

超双曲線関数は
$$-\frac{c_1x^{c_1}}{x^{c_1}-e^{c_1c_2}}$$
の形で表される。

可能なら手計算で求めたかったのですが、どうやっても厳しそうだったので、Wolframalphaを使わせてもらいました。

さて、超指数関数の時と同様にこちらも代表となる関数を定義しておきます。

$\ssinh(x),\scosh(x)$

$$\scosh(x)=-\frac{x}{x-1}$$
$$\ssinh(x)=-\frac{1}{x-1}$$
(ただし$0< x<1$)

しかし、グラフを書くと分かるのですが、$c_1,c_2$を変化させると多種多様な変化をします。そのため、代表的な関数を求めたところで、現在有用性や何らかの意味を持っているのかは全く分かりません。

超三色関数

超指数関数、超双曲線関数と来たので、次は
$$f^{```}(x)=f(x)$$
となる関数です。
例によって言葉の定義から。

超三色関数

$$f^{```}(x)=f(x)$$
を満たす関数$f$を超三色関数と呼ぶ。

三色関数とは、 Melville 氏の名付けた関数で、$f'''(x)=f(x)$を満たす関数のことです。col
その超微分バージョンということで、このように名前を付けました。

求め方は、これまでとそこまで変わりません。

$y=f(x)$とする。
$$\begin{align} y^{```}&=\l1+\frac{xy''}{y'}-\frac {xy'}y\r^{`}\\ &=\frac{x\l1+\frac{xy''}{y'}-\frac {xy'}y\r'}{1+\frac{xy''}{y'}-\frac {xy'}y}\\ &=\frac{xy^2y'y''+x^2y^2y'y'''-x^2y^2(y'')^2-xy(y')^3+x^2(y')^4+x^2y(y')^2y''}{y^2(y')^2+xy^2y'y''-xy(y')^3} \end{align}$$
より、
$$\begin{align} &y^{```}=y\\ \Leftrightarrow&\frac{xy^2y'y''+x^2y^2y'y'''-x^2y^2(y'')^2-xy(y')^3+x^2(y')^4+x^2y(y')^2y''}{y^2(y')^2+xy^2y'y''-xy(y')^3}=y\\ \Leftrightarrow&xy^2y'y''+x^2y^2y'y'''+x^2(y')^4+x^2y(y')^2y''+xy^2(y')^3-x^2y^2(y'')^2-xy(y')^3-y^3(y')^2-xy^3y'y''=0 \end{align}$$

ということで次の定理が導かれます。

超三色関数

超三色関数は微分方程式
$$xy^2y'y''+x^2y^2y'y'''+x^2(y')^4+x^2y(y')^2y''+xy^2(y')^3-x^2y^2(y'')^2-xy(y')^3-y^3(y')^2-xy^3y'y''=0$$
を満たす。

この微分方程式の一般解を求めようとしたのですが、WolframAlphaはおろか、Wolfram Mathematicaも音を上げたので、現時点で自分の求められるのはここまでです。もし求めることのできた方がいたらご連絡ください。

おわりに

今回は超微分における指数関数、双曲線関数、三色関数を求めてきました。可能なら超三色関数の一般解やその先まで求めたかったのですが、どうしても非線形常微分方程式を解くのに手間がかかってしまうため、諦めざるを得ない結果となってしまいました。
今後はこれらの関数に関する定理等を導きたいと思います。

参考文献

投稿日:18日前
更新日:10日前

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数学全般、というより巨大数の世界に主に生息しています。 どこかのサンタさん。

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