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大学数学基礎解説
文献あり

距離空間のあいだの固有写像の特徴づけ

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Intuitively, a proper map [from X into Y] is one that maps points "near infinity" in X to points "near infinity" in Y.
── Victor Guillemin and Alan Pollack, "Differential Topology".

復習:点列コンパクト

Xを位相空間としKXとする.Kの任意の点列がKの点に収束する部分列を持つとき,K点列コンパクトであるという.

Xを距離空間とする.このとき次は同値である:

  1. Xはコンパクトである;
  2. Xは点列コンパクトである.

(i)(ii)

(xn)nXの点列とする.各nNに対して
Fn={xk | kn}
とおく.これらは空でないXの閉集合でありFn+1Fnを満たす.したがってFnが成り立つ.そこでxFnを取る.このとき次のようにしてxに収束する部分列(xnk)kが得られる:

  • n0:=1;
  • nk:=min{m | m>nk1, d(x,xm)<1k} (k>0).
    • xFnk1+1よりB(x;1/k){xm | m>nk1}に注意する.)

(ii)(i)

(Uλ)λΛXの開被覆とする.

まづ
r>0,xX,λ(x)Λ,B(x;r)Uλ(x)
を示す.

  • この主張が成り立たないとすると,各n>0に対してxnXであってλ,B(xn;1/n)Uλとなるものが存在する.
  • 仮定よりxnxXとしてよい.
  • このときλΛおよびr>0であってB(x;r)Uλとなるものが存在する.
  • xnxより,N>0,n>N,xnB(x;r/2).
  • n>max{N,2/r}とすると,
    d(y,xn)<1nd(y,x)d(y,xn)+d(xn,x)<r2+r2=r
    よりB(xn;1/n)B(x;r)Uλを得るが,これはxnの定め方に反する.

つぎに
x1,,xnX, X=B(xi;r)
を示す.

  • この主張が成り立たないとすると,つぎのようにしてXの点列(xn)nが得られる:
    • x0Xを任意に取る;
    • n>0に対してはxnXi=0n1B(xi;r)を任意に取る.
  • このとき任意のn>mに対して(xnB(xm;r)より)d(xn,xm)rが成り立つ.したがって(xn)nは収束部分列を持ち得ず仮定に反する.

以上よりX=Uλ(xi)となるのでXはコンパクトである.

距離空間のあいだの固有写像

Xを位相空間,(xn)nXの点列とする.任意のコンパクト集合KXに対して{n | xnK}が有限集合であるとき,すなわち
KX:compact,N>0,n>N,xnXK
が成り立つとき,(xn)n遁走点列という(ことにする).

Euclid空間の点列(xn)nについて,これが遁走点列であることとlimn|xn|=となる,すなわち
R>0,N>0,n>N,|xn|>R
が成り立つこととは同値である.これはEuclid空間の部分集合について,それがコンパクト集合であることと有界閉集合であることとが同値であることから従う.

Xを距離空間,(xn)nXの点列とする.このとき次は同値である:

  1. (xn)nは遁走点列である;
  2. (xn)nは収束部分列を持たない.

(i)(ii)

遁走点列(xn)nが収束部分列(xnk)kを持ったとする.x=limxnkとおく.このときK:={xnk | kN}{x}Xはコンパクトであるが{k | xnkK}=Nは有限集合ではない.これは(xn)nが遁走点列であることに矛盾する.

(ii)(i)

KXをコンパクト集合とする.もし{n | xnK}が有限集合でないとすると,(xn)nの部分列(xnk)kであってxnkKとなるものが得られる.このときKの点列コンパクト性より(xnk)kは収束部分列を持つがこれは仮定に反する.

X,Yを距離空間,f:XYを写像とする.このとき次は同値である:

  1. fは固有写像である;
  2. Xの任意の遁走点列(xn)nに対して(f(xn))nYの遁走点列である.

(i)(ii)

(xn)nXの遁走点列とする.もし(f(xn))nが遁走点列でないとすると,コンパクト集合KYであって{n | f(xn)K}={n | xnf1(K)}が無限集合となるものが存在する.ところで仮定よりf1(K)Xはコンパクト集合であるから,これは(xn)nが遁走点列であることに反する.

(ii)(i)

KYをコンパクト集合とする.もしf1(K)Xが点列コンパクトでないとすると,f1(K)の点列(xn)nであって収束部分列を持たないものが存在する.このとき補題2より(xn)nXの遁走点列であるが,{n | f(xn)K}=Nは有限集合でないので(f(xn))nYの遁走点列ではないことになり,仮定に反する.

条件(ii)の対偶を考えることで次を得る:

命題3の

X,Yを距離空間,f:XYを写像とする.このとき次は同値である:

  1. fは固有写像である;
  2. Xの任意の点列(xn)nに対して,(f(xn))nが収束部分列を持つ(とくに収束点列である)ならば(xn)nは収束部分列を持つ.

Euclid空間のあいだの固有写像

f:RmRnを写像とする.任意のE>0に対して,D>0であって
xRm, |x|>D|f(x)|>E
が成り立つものが存在するとき,lim|x||f(x)|=と書く.

  • lim|x||f(x)|=E>0, D>0,f(RmBm(0;D))RnBn(0;E)
    が成り立つ.
  • RmBm(0;D)(およびRnBn(0;E))は“無限遠点の開近傍”にほかならない(cf. 補遺).
  • f(RmBm(0;D))RnBn(0;E)f1(Bn(0;E))Bm(0;D)
    より,
    lim|x||f(x)|=BRn:bounded,f1(B)Rm:bounded
    が成り立つことがわかる.

f:RmRnを連続写像とする.このとき次は同値である:

  1. fは固有写像である;
  2. lim|x||f(x)|=

(i)(ii)

E>0とする.閉球Bn(0;E)Rnは有界閉集合ゆえコンパクトなので,仮定よりf1(Bn(0;E))Rnはコンパクト,とくに有界集合である.したがってD>0であって
f1(Bn(0;E))Bm(0;D)
が成り立つものが存在する.

(ii)(i)

KRnをコンパクト集合とする.このときKRnの有界性より,E>0であってKBn(0;E)となるものが存在する.また,仮定よりD>0であってf1(Bn(0;E))Bm(0;D)となるものが存在する.

  • Rnのハウスドルフ性およびfの連続性よりf1(K)Rmは閉集合であり,
  • f1(K)Bm(0;D)よりf1(K)Rmは有界集合である.

よってf1(K)Rmはコンパクトである.

連続写像f:Rn+1Rlim|x||f(x)|=を満たすならば,任意のrRに対してf1(r)Rn+1はコンパクトである.とくにf(x)=(xi)2を考えると,半径rの球面Sn(r)Rn+1のコンパクト性がわかる(大袈裟?).

非定数多項式pC[x]により定まる連続写像p:CCは固有写像である.

固有距離空間のあいだの固有写像

X,Yを距離空間,f:XYを写像とする.任意の有界集合BYに対してその逆像f1(B)Xが有界集合であるとき,f距離的固有写像(metrically proper map)という.

上述の注意より命題4は次のように言い換えられる:

f:RmRnを連続写像とする.このとき次は同値である:

  1. fは固有写像である;
  2. fは距離的固有写像である.

Xを距離空間とする.Xの任意の有界閉集合がコンパクトであるときX固有距離空間(proper metric space)という.

一般に距離空間Xのコンパクト集合KXは有界(閉)集合である.実際,

  • 命題1の証明より,x1,,xnKであってKB(xi;1)となるものが存在する;
  • M=max{d(xi,xj) | i,j=1,,n}とおく;
  • 任意のx,yKに対してxi,xjKであってxB(xi;1),yB(xj;1)となるものが存在するので
    d(x,y)d(x,xi)+d(xi,xj)+d(xj,y)M+2
    が成り立つ;
  • よってdiam(K)M+2が成り立つ.

命題5は次のように一般化される:

X,Yを固有距離空間,f:XYを連続写像とする.このとき次は同値である:

  1. fは固有写像である;
  2. fは距離的固有写像である.

(i)(ii)

BYを非空有界集合とする.R=diam(B)R0とおき,bBを取る.このときBK:=B(b;R)が成り立つ.有界閉集合KYはコンパクトなので,仮定よりf1(K)Xはコンパクト,とくに有界集合である.よってf1(B)f1(K)より,f1(B)Xも有界である.

(ii)(i)

KYをコンパクト集合とする.このときKYは有界閉集合であるから,仮定(とfの連続性)よりf1(K)Xは有界閉集合,したがってコンパクトである.

(X,d)を距離空間とする.各x0Xに対して連続写像
dx0:XR0; xd(x,x0)
が定まる.

命題6の

(X,d)を距離空間とする.このとき次は同値である:

  1. Xは固有距離空間である;
  2. 任意のx0Xに対してdx0は固有写像である.

(i)(ii)

x0Xとする.任意のR>0に対してdx01([0,R])=B(x0;R)が成り立つので,連続写像dx0は固有距離空間のあいだの距離的固有写像であり,したがって固有写像である.

(ii)(i)

BXを非空有界閉集合とする.R=diam(B)R0とおきbBを取るとBB(b;R)が成り立つ.ところで仮定よりB(b;R)=db1([0,R])はコンパクトであるから,その閉部分集合Bはコンパクトである.

補遺:固有写像と1点コンパクト化

1点コンパクト化の存在

Xを位相空間とする.

  • コンパクト空間c(X)と位相的埋め込みιX:Xc(X)であってιX(X)=c(X)なるものとの組(c(X),ιX)Xコンパクト化という.
  • Xのコンパクト化(c(X),ιX)であってc(X)ιX(X)が単集合となるものをX1点コンパクト化という.

(X,τ(X))を位相空間とし,
X=X,X+=X{X}
とおく.XXに注意する(cf. https://twitter.com/yamyam_topo/status/289727377267900417 ).

上の記号のもとで
τ(X+)=τ(X){X+KKX:compact closed}
とおくと,τ(X+)X+上の位相を定める.

τcpt+(X)={X+KKX:compact closed}
とおく.

  • τ(X)τ(X+)が成り立つ.
  • X+=X+τcpt+(X)τ(X+)が成り立つ.
  • U,Vτ(X+)とする.
    • U,Vτ(X)のとき,UVτ(X)τ(X+)が成り立つ.
    • U=X+Kτcpt+(X),Vτ(X)のとき,
      UV=V(XK)τ(X)τ(X+)
      が成り立つ.
    • U=X+K,V=X+Lτcpt+(X)のとき,
      UV=X+(KL)τcpt+(X)τ(X+)
      が成り立つ.
  • Uλτ(X+),λΛ,とする.
    ΛX={λΛUλτ(X)},Λcpt+={λΛUλ=X+Kλτcpt+(X)}
    とおく
    • Λ=ΛXのとき,λUλτ(X)τ(X+)が成り立つ.
    • Λ=Λcpt+のとき,
      λΛUλ=X+λΛKλτcpt+(X)τ(X+)
      が成り立つ.
    • ΛX,Λcpt+のとき,
      λΛUλ=(λΛXUλ)(λΛcpt+Uλ)
      となるので,前段より,
      Uτ(X), V=X+Kτcpt+(X)UVτ(X+)
      を示せば十分である.ところで
      KU=K(XU)X
      はコンパクト閉集合であるから,
      U(X+K)=X+(KU)τcpt+(X)τ(X+)
      が成り立つ.

τ(X)=τ(X+)|Xより,包含写像idXX+:(X,τ(X))(X+,τ(X+))は位相的埋め込みである.

(X,τ(X))を位相空間とする.このとき次が成り立つ:

  1. 位相空間(X+,τ(X+))はコンパクトである;
  2. Xがコンパクトでないならば,XX+は稠密である;
  3. X:T1X+:T1
  1. (Uλ)λΛX+の開被覆とする.このときλ0ΛであってUλ0となるものが存在する.明らかにUλ0τcpt+(X)であるから,あるコンパクト閉集合KXを用いてUλ0=X+Kと書ける.いま(Uλ)λはコンパクト集合KX+の開被覆でもあるから,λ1,,λnΛであって
    KUλ1Uλn
    となるものが存在する.よって
    X+=Uλ0(X+Uλ0)=Uλ0Uλ1Uλn
    が成り立つ.
  2. Uτ(X+){}とする.
    1. Uτ(X)のとき,XU=Uが成り立つ.
    2. U=X+Kτcpt+(X)のとき,XKより
      XU=XK
      が成り立つ.
  3. Xτ(X)τ(X+)より{X}=X+XX+は閉集合である.
    1. XT1空間であるとする.このとき,各xXX+に対して{x}Xはコンパクト閉集合であるからX+{x}X+は開集合である.
    2. X+T1空間であるとすると,その部分空間XX+T1空間である.
命題8の

コンパクトでない位相空間Xに対して,(X+,idXX+)はその1点コンパクト化である.

1点コンパクト化の一意性

位相空間Xについて,そのハウスドルフな1点コンパクト化が存在するならば,Xはコンパクトではない.

(c(X),ιX)Xのハウスドルフな1点コンパクト化とする.Xがコンパクトであるとすると,ιX(X)c(X)は閉集合であるから
ιX(X)=ιX(X)=c(X)
が成り立つが,これはc(X)ιX(X)が単集合であることに反する.

局所コンパクトハウスドルフ空間の開集合は局所コンパクトである.

Yを局所コンパクトハウスドルフ空間とし,UYを開集合とする.

yUとする.仮定よりyYの相対コンパクト開近傍VYが存在する.局所コンパクトハウスドルフ空間YはとくにT3空間なので,yYの開近傍UVに対して,yYの開近傍WYであってWUVとなるものが存在する( 命題25 ).このとき
clU(W)=WU=WV
より,WUyUの相対コンパクト開近傍である.

Xを位相空間とする.このとき次は同値である:

  1. Xは局所コンパクトハウスドルフ空間である;
  2. X+は(コンパクト)ハウスドルフ空間である.

(i)(ii)

xXとする.仮定よりxの相対コンパクト開近傍Uτ(X)が存在する.このとき,V:=X+clX(U)τ+(X)XX+の開近傍でありUV=が成り立つ.

(ii)(i)

XX+は局所コンパクトハウスドルフ空間X+の開集合ゆえ局所コンパクトハウスドルフである.

命題11の

コンパクトでない局所コンパクトハウスドルフ空間Xに対して,(X+,idXX+)はそのハウスドルフな1点コンパクト化である.これをXAlexandroff コンパクト化という.

Alexandroff コンパクト化の普遍性

Xをコンパクトでない局所コンパクトハウスドルフ空間とする.このときXの任意のハウスドルフなコンパクト化(c(X),ιX)に対して,連続写像f:c(X)X+であってfιX=idXX+が成り立つものがただ一つ存在する:
XιXidXX+c(X)fX+

存在

写像f:c(X)X+
f(y)={(ιXιX(X))1(y),yιX(X)X,yc(X)ιX(X)
で定める.

  • fιX=idXX+が成り立つ.
  • f|ιX(X)=(ιXιX(X))1は連続である.
  • あとは各c(X)ιX(X)における連続性を示せばよい.そこでKXをコンパクト閉集合とする.このとき,コンパクト集合ιX(K)c(X)は閉集合であるから,
    f1(X+K)=c(X)ιX(K)c(X)
    c(X)の開近傍である.

一意性

連続写像g:c(X)X+gιX=idXX+を満たすとする.このとき,ハウスドルフ空間X+への連続写像f,gは稠密部分集合ιX(X)c(X)上で一致するのでf=gが成り立つ.

コンパクト空間c(X)からハウスドルフ空間X+への(全射)連続写像f:c(X)X+は閉写像であり,したがって全射等化写像である.よって同相
c(X)/R(f)X+
が成り立つ.

p0,p1,,pSmを相異なる+1個の点とする.このとき
Sm/{p0,,p}(Sm{p0,,p})+
が成り立つ.

P={p0,,p},X=SmPとおく.c(X):=Smは,コンパクトでない局所コンパクトハウスドルフ空間Xのハウスドルフなコンパクト化であるから,連続写像f:c(X)X+であってf|X=idXX+なるものがただ一つ存在する.
R(f)=ΔSm(P×P)
であるから
Sm/P=c(X)/R(f)X+=(SmP)+
が成り立つ.

コンパクトでない局所コンパクトハウスドルフ空間Xのハウスドルフな1点コンパクト化は互いに同相である.

(c(X),ιX)Xのハウスドルフな1点コンパクト化とする.このときc(X)X+とが同相であることを示せばよい.ところで,f:c(X)X+はコンパクト空間c(X)からハウスドルフ空間X+への全単射連続写像であるから同相写像である.

固有写像と1点コンパクト化

X,Yを位相空間とする.写像f:XYに対して,写像f+:X+Y+
f+(x)={f(x),xXY,x=X
で定める.

Xを位相空間,Yをハウスドルフ空間とし,f:XYを連続写像とする.このとき次は同値である:

  1. f:XYは固有写像である;
  2. f+:X+Y+は連続写像である.

(i)(ii)

f+|X=idYY+fは連続なので,あとはXX+での連続性を示せばよい.そこでKYYをコンパクト閉集合とすると,仮定よりf1(KY)Xはコンパクト閉集合であるから
(f+)1(Y+KY)=X+f1(KY)
XX+の開近傍である.

(ii)(i)

KYYをコンパクト集合とする.Yのハウスドルフ性よりKYYは閉集合でもあるから,YY+の開近傍Y+KYに対して,仮定より,コンパクト閉集合KXXであって
f+(X+KX)Y+KY
となるものが存在する.このとき
f1(KY)=(f+)1(KY)KX
が成り立つので,コンパクト集合KXの閉集合f1(KY)はコンパクトである.

命題13の

X,Yをハウスドルフ空間とする.このとき
XYX+Y+
が成り立つ.

f:XYを同相写像とすると,fはとくに固有写像であるから
f+:X+Y+
は連続である.逆写像f1:YXから定まる連続写像(f1)+:Y+X+f+の逆写像を与える.

nZ1としpSnとする.ハウスドルフ空間Snは,コンパクトでない局所コンパクトハウスドルフ空間Sn{p}Rnの1点コンパクト化である.よって
(Rn)+(Sn{p})+Sn
が成り立つ.

命題4(の (ii)(i) )は次のように一般化できる:

PRmを有限集合としf:RmPRnを連続写像とする.このとき2条件

  1. lim|x||f(x)|=,
  2. pP, limxp|f(x)|=

が成り立つならば,fは固有写像であり,連続写像f~:SmSnに“拡張”できる.

fが固有写像であること

KRnをコンパクト集合とする.E>0であってKBn(0;E)となるものが存在する.

  1. D>0であって,
    f(Rm(PBm(0;D)))RnBn(0;E)
    となるものが存在する;
  2. piPに対して,δi>0であって
    f(Bm(pi;δi)P)RnBn(0;E)
    となるものが存在する.したがって
    f1(Bn(0;E))i(RmP)(Bm(pi;δi)P)=iRm(PBm(pi;δi))=RmiPBm(pi;δi)=RmiBm(pi;δi)
    が成り立つ.

よって
f1(K)f1(Bn(0;E))Bm(0;D)iBm(pi;δi)
が成り立つので,コンパクト集合Bm(0;D)iBm(pi;δi)の閉集合f1(K)はコンパクトである.

fが“拡張”できること

#P=とおく.同相Sm{p0}Rmに対応して,同相Sm{p0,p1,,p}RmPを得る.したがって,連続写像
f~:SmSm/{p0,,p}(Sm{p0,,p})+(RmP)+f+(Rn)+Sn
が定まる.適当に同一視すると
f~(x)={f(x),x{p0,,p},x{p0,,p}
と書ける.

更新履歴

2024/02/04:lim|x||f(x)|=の定義(の述べ方)を変更しました.また,補遺を加筆しました.

参考文献

[1]
John M. Lee, Introduction to Topological Manifolds
[2]
深谷友宏, 粗幾何学入門
投稿日:20231013
更新日:202423
OptHub AI Competition

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  1. 復習:点列コンパクト
  2. 距離空間のあいだの固有写像
  3. Euclid空間のあいだの固有写像
  4. 固有距離空間のあいだの固有写像
  5. 補遺:固有写像と1点コンパクト化
  6. 1点コンパクト化の存在
  7. 1点コンパクト化の一意性
  8. 固有写像と1点コンパクト化
  9. 更新履歴
  10. 参考文献