以前、 こちら の記事で以下の等式を示しました。
が成り立つ。
この等式、計算上成り立つことは分かったのですが、直感的に納得できるような解釈は得られていませんでした。今回、良い感じのものが見つかったので、別証という形で述べたいと思います。ただし、複素数の場合限定です。鍵となるのは逆関数の微分です。
さて、逆関数の微分の公式より
である。したがって、示すべき式は
と表せる。さらに
である。
任意に
を持つ。ここで
である(ここで
分かりにくいかもしれませんが、「2次以上の多項式に定数を加えても、根の総和は変わらない」というのが本質的な部分です。この視点で見れば、
複素数限定とはいえ、(個人的には)納得感のある証明ができたので、スッキリしました。
同じ考え方で、別の等式を得ることもできます。証明と同じ記号を用いると、例えば
は
ここで、最右辺の第1項は定理1より
となります。これは
こちら
の記事で既に示した等式ですが、複素数の場合の別証が得られたことになります。
(2024/9/6 追記)
さらに別証を紹介します。こちらは微分係数の形ではなく
の形で考えるものです。ここで、
とし、与式の左辺を分母が
とおく。左辺は対称式なので右辺も対称式。さらに
一方、通分の過程を考えれば、
を得る。
次数について精密に計算することにより、さらに一般化した等式
も得られます。これは
過去の記事
で既に得られた等式ですが、別証が得られたことになります。
たぶんこれが一番速いと思います。