まず被積分関数をaについて微分してみましょう
結構簡単な形になりました.
ここから進めていきましょう.
ここで第二項について
と置換しますがa≠-1,1である必要があります.
また|a|>1の場合と|a|<1の場合で正負が変わるので積分区間が変わってしまいます.
本来はここで場合分けが必要なのですが題意は|a|<1の範囲なので積分区間は
先ほどの計算から始めます.
余談としてarctanの関数ですが次のようなフーリエ級数表示を持ちます.
こういった表示はかなり有用なのでたしか何かこういう表示あったなっていう感じで覚えていれば大丈夫です.
よくある問題な気がします.
1問目と解が似ていますが直接的な関係はないように思います.
これはよく1問目と同じようにFeynman's trickを用いられているのですがそれでは面白さに欠けます.
今回はlnで使える場合がある特殊な方法を使って解きます.
まずlnは次のような方法でも出せる事を思い出しましょう.
これを用いれば今回何を求めれば言いかがわかります.
次を求めてsについて微分しましょう.
見た目すごいですがそこまで難しいものではないんですよね.
cosの部分ですが次のように書けます.
です.
ではまずこの問題の解を出しましょう.
もうここで何してるんだと思うかもしれません.
ガンマ関数について次のような積分が成り立ちます.
これから
なので先ほどの1番最初の変形もa>0が重要です.(a=0でも収束する場合があります.(sin,cosのメリン変換))
先ほどの計算から進めます.
なんとこんなにも綺麗になるんですね.
あとはsについて微分することで題意を示しましょう.
先ほどの解についてsで微分しs=0を代入する.
(補題1は留数定理でも示せます)
これは部分積分をすると
簡単な形になります.
また次のような積分を考えるのもありです.
ですが計算してみたところ途中から計算が同じになったので前者で解いていきましょう.
変な級数が出てきました.
これはかなり有名な級数で
次が成り立ちます
先ほどの計算に戻ります.
特殊な級数につながる積分といった感じでしたね.
対数ガンマ関数を含む積分です.
こういった積分は相反公式用いるとうまくいく場合があり今回がまさにそれです.
kpをすることにより
今回は
まぐな
さんが解説を送ってくれたのでそれを使わせてもらいます
また,余談として対数ガンマ関数のフーリエ級数展開を用いることで簡単に解けます.
この場合知識ゲーになってしまうのであまり面白みはないかもしれませんが対数ガンマ関数同士の積の積分などで役立ちます.
申し訳ないことに右辺の値が一致していないことをwolframで確認しました.
僕は当時メリン変換を微分しそれを[0,1],[1,∞)に分け後者を逆数の置換により出したのですが,この変形ができなかったのでこの問題は無しということにします.
本当に申し訳ないです…
今回は
Feynman's trick
を使っていきます!
次のような物です
です.
では今回どのように使うかというと
早速解いていきましょう.
最後の式について次の等式を用いる事で題意と一致することがわかります.
Feynman's trickは他にも多くの積分で有効なので使えるようになっておきたいですね.
これは超幾何級数と積分の関係ですね.
まず次を示します.
超幾何級数の積分表示から進めていきます.
この表示について適切な値を代入していけば題意を示せます.
として題意を得る
こういった積分を超幾何級数に直すというのはかなり使える手法です.僕は過去にこの記事で使ったことがあります.
積分botの問題を解いてみた2
https://mathlog.info/articles/HUyUx8vMnOCiBc2N0yrx
次の性質を使います.
いわゆる部分分数分解です.
早速解きましょう.
これはガンマ関数を含む積分でした.
他にもガンマ関数を含む積分は湧水さんがいくつか紹介しています.
気になる方は解いてみるといいかもしれません.
ボールウェイン積分です.
調べれば証明方法が出てきますが示してみましょう.
先ず次を示します.
今回は数学的帰納法を用いて示していきます.
ここで
n=mで成り立つと仮定
n=m+1で成り立つことを示す
置換する際,条件について以下のように帰納法が使える
最後に今回得た結果を
初級の解説にもありましたが,有限積入りの積分などは帰納法が使える可能性があるのでそういった事を考えるのも大事かもしれませんね.
多重ゼータ値ですね.
シャッフル積を用います.
こんな感じでした.
かなり難しくなってきましたね.
上級では更に面白い話し出来ると思っています!