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ZFCで遊ぼう!(1)

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はじめに

こんにちは、ここではAAGと名乗ってます。
ZFCを厳密に扱っていろんなものを作ってみたいと思いました。

公理はZFC( こちらの記事 参照)
および、等号の公理( こちらの記事 参照)
推論は自然演繹( こちらのPDF を参照)を使います。
(∀E(3)は3に∀Eを適用させることを表すことにします。)
(∧I(1,2)は1,2に∧Iを適用させることを表すことにします。)
(⇒I(1-2)は1から2の証明に⇒Iを適用させることを表すことにします。)
(便宜上、¬の定義を¬I、¬に⇒Eを使うことを¬Eとします。)

ちなみに、だいぶ長いです。

第一回である今回は自然数を作ります。

無限公理で十分?

大体の場合、無限公理は「自然数全体の集合が存在する」と理解されることがあります(要出典)
ただし注意すべき点として、外延性の公理を用いても無限公理は一つの集合を定めません
というのも無限公理で言及される集合は各要素の条件について定めておらず、があることと、各要素に後者が存在するというだけです。
そのため、条件を満たす、好きなだけ大きな集合を考えられます。
しかし、自然数全体の集合はその条件を満たす最小の集合ですよね。
今回はそういう意味で「自然数全体の集合の存在」を示したいと思います。

(ノイマン型)自然数の存在

2024/02/05 追記  英語版Wikipedia にほぼ同じ内容があったので参考文献に載せました
以下
ϕ(N)=(eN z ze)xN sN z(zs(zxz=x))
とおく

自然数の存在

N(ϕ(N)X(ϕ(X)xN xX))

(行間ひっどい概要)

無限公理を満たすN1が存在する。(2)
N={xN1 | A(ϕ(A)xA)}とおくと(5)、
ϕ(N)であり(103)、
ϕ(X)を満たすXについて、NX(115)

番号内容
1無限公理N ϕ(N)
2仮定ϕ(N1)
3分出公理xyz(zyzxw(ϕ(w)zw))
4∀E(3)yz(zyzN1w(ϕ(w)zw))
5仮定z(zNzN1w(ϕ(w)zw))
6∧E(2)eN1 z ze
7仮定e1N1z ze1
8∧E(7)z ze1
9∀E(8)z1e1
10仮定ϕ(w1)
11∧E(10)ew1 z ze
12仮定e2w1z ze2
13∧E(12)z ze2
14∀E(13)z1e2
15仮定z1e1
16¬E(15,9)
17⊥(16)z1e2
18⇒I(15-17)z1e1z1e2
19仮定z1e2
20¬E(19,14)
21⊥(20)z1e1
22⇒I(19-21)z1e2z1e1
23∧I(22,18)z1e2z1e1
24∀I(23)z(ze2ze1)
25外延性の公理xy((z(zxzy))x=y)
26∀E(25)y((z(ze2zy))e2=y)
27∀E(26)(z(ze2ze1))e2=e1
28⇒E(24,27)e2=e1
29等号の代入xy(x=y(xw1yw1))
30∀E(29)y(e2=y(e2w1yw1))
31∀E(30)e2=e1(e2w1e1w1)
32⇒E(28,31)e2w1e1w1
33∧E(12)e2w1
34⇒E(33,32)e1w1
35∃E(11,12-34)e1w1
36⇒I(10-35)ϕ(w1)e1w1
37∀I(36)w(ϕ(w)e1w)
38∧E(7)e1N1
39∧I(37,38)e1N1w(ϕ(w)e1w)
40∀I(5)e1Ne1N1w(ϕ(w)e1w)
41∧E(40)e1N1w(ϕ(w)e1w)e1N
42⇒E(39,41)e1N
43∧I(42,8)e1Nz ze1
44∃I(43)eN z ze
45∃E(6,7-44)eN z ze
46仮定x1N
47仮定ϕ(w2)
48∀E(5)x1Nx1N1w(ϕ(w)x1w)
49∧E(48)x1Nx1N1w(ϕ(w)x1w)
50⇒E(46,49)x1N1w(ϕ(w)x1w)
51∧E(50)x1N1
52∧E(2)xN1 sN1 z(zs(zxz=x))
53∀E(52)x1N1sN1 z(zs(zx1z=x1))
54⇒E(51,53)sN1 z(zs(zx1z=x1))
55仮定s1N1z(zs1(zx1z=x1))
56∧E(50)w(ϕ(w)x1w)
57∀E(56)ϕ(w2)x1w2
58⇒E(47,57)x1w2
59∧E(47)xw2 sw2 z(zs(zxz=x))
60∀E(59)x1w2sw2 z(zs(zxz=x))
61⇒E(58,60)sw2 z(zs(zxz=x))
62仮定s2w2z(zs2(zxz=x))
63仮定z2s1
64∧E(55)z(zs1(zx1z=x1))
65∀E(64)z2s1(z2x1z2=x1)
66∧E(65)z2s1(z2x1z2=x1)
67⇒E(63,66)z2x1z2=x1
68∧E(62)z(zs2(zx1z=x1))
69∀E(68)z2s2(z2x1z2=x1)
70∧E(69)(z2x1z2=x1)z2s2
71⇒E(67,70)z2s2
72⇒I(63-71)z2s1z2s2
73仮定z2s2
74∧E(69)z2s2(z2x1z2=x1)
75⇒E(73,74)z2x1z2=x1
76∧E(65)(z2x1z2=x1)z2s1
77⇒E(75,76)z2s1
78⇒I(73-77)z2s2z2s1
79∧I(78,72)z2s2z2s1
80∀I(79)z(zs2zs1)
81∀E(25)y((z(zs2zy))s2=y)
82∀E(81)(z(zs2zs1))s2=s1
83⇒E(80,82)s1=s2
84等号の代入xy(x=y(xw2yw2))
85∀E(84)y(s2=y(s2w2yw2))
86∀E(85)s2=s1(s2w2s1w2)
87⇒E(83,86)s2w2s1w2
88∧E(62)s2w2
89⇒E(88,87)s1w2
90∃E(61,62-89)s1w2
91⇒I(47-90)ϕ(w2)s1w2
92∀I(91)w(ϕ(w)s1w)
93∧E(55)s1N1
94∧I(93,92)s1N1w(ϕ(w)s1w)
95∀E(5)s1Ns1N1w(ϕ(w)s1w)
96∧E(95)s1N1w(ϕ(w)s1w)s1N
97⇒E(94,96)s1N
98∧I(97,64)s1Nz(zs1(zx1z=x1))
99∃I(98)sN z(zs(zx1z=x1))
100∃E(54,55-99)sN z(zs(zx1z=x1))
101⇒I(46-100)x1NsN z(zs(zx1z=x1))
102∀I(101)xN sN z(zs(zxz=x))
103∧I(45,102)ϕ(N)
104仮定ϕ(X)
105仮定z3N
106∀E(5)z3Nz3N1w(ϕ(w)z3w)
107∧E(106)z3Nz3N1w(ϕ(w)z3w)
108⇒E(105,107)z3N1w(ϕ(w)z3w)
109∧E(108)w(ϕ(w)z3w)
110∀E(109)ϕ(X)z3X
111⇒E(104,110)z3X
112⇒I(105-111)z3Nz3X
113∀I(112)xN xX
114⇒I(104-113)ϕ(X)xN xX
115∀I(114)X(ϕ(X)xN xX))
116∧I(103,115)ϕ(N)X(ϕ(X)xN xX))
117∃I(116)N(ϕ(N)X(ϕ(X)xN xX))
118∃E(4,5-117)N(ϕ(N)X(ϕ(X)xN xX))
119∃E(1,2-118)N(ϕ(N)X(ϕ(X)xN xX))

仮定のつながり

参考までに仮定の関係をまとめときます。

開いた仮定

公理のみから導いているものは省略した

番号2567891011121314151617181920
仮定2527771010121212157,157,1571912,19
番号2122232428323334353637383940
仮定12,19127,127,127,127,12127,127,1077775
番号4142434445464748495051525354555657585960
仮定55,75,75,72,54647555,465,46222,5,46555,465,465,46,474747
番号6162636465666768697071727374757677787980
仮定5,46,47626355555555,6362626255,62,6355,62736262,735555,62,7355,6255,6255,62
番号83878889909192939496979899100
仮定55,6255,626255,625,46,47,555,46,555,46,55555,46,5555,46,555,46,555,46,552,5,46
番号101102103104105106107108109110111112113114115116117118
仮定2,52,52,5104105555,1055,1055,1055,104,1055,1045,104552,52,52
閉じる場所
仮定25710121519464755626373104105
結論119118453635182310191100907278114112

おわりに

結構めんどくさかったけど、やりきることができてよかったです。
これからは、ZFCでノイマン型自然数を扱うとき119行を省略していることを認識して数学をしましょう。
ただ、今回は純粋な自然演繹を使って議論していたので冗長な部分も多くわかりにくかったと思います。
そのため、次回は環境を整えたりして、もっとわかりやすい方法でできたらと思います。

参考文献

投稿日:2024127
更新日:202424
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AAG
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抽象代数学とか好きなB1。気分屋です。 (元の名前:AGA) 厳密にテキトーにやってます。 基本検算しません。 間違いがあったら容赦なく指摘してください。

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