を集合とする.開集合系を基準として,閉集合系,位相的開核作用素,位相的閉包作用素,近傍系族,位相的収束関係,などがそれぞれ1対1に対応することを示す:
関係ない画像
開集合系
について
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,をの開集合系,位相などという.の開集合系全体のなす集合をで表わす.
について
- ;
- ;
が成り立つとき,を上の基底という.上の基底全体のなす集合をで表わす.
位相的開核作用素
写像について
- ;
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,を位相的開核作用素という.位相的開核作用素全体のなす集合をで表わす.また,開核作用素全体のなす集合をで表わす.
上の順序を
により定める.
とする.の単調性を示せばよい.そこでとすると,
が成り立つ.
基底に対して,写像を
で定めると,これは位相的開核作用素である.
- が成り立つ.
- は明らか.
- とすると,であってを満たすものが存在する.このときであるから,を得る.
- とすると,であるから,が成り立つ.同様にも成り立つ.よって
が成り立つ.逆にとすると,であって
を満たすものが存在する.したがってであって
を満たすものが存在するので,が成り立つ.
位相的開核作用素に対して,
とおくと,これはの開集合系である.
- よりを得る.は明らか.
- とすると,
より,が成り立つ. - とし,とする.このときであってなるものが存在するので,
が成り立つ.よって
となるので,を得る.
- とする.このとき任意のに対して,
よりが成り立つので,を得る.よってが成り立つ. - とする.このとき,任意のに対して
が成り立つので,を得る.
先に見たように,
とする.
- は明らか.
- とする.このときよりであるから,と合わせて
を得る.よってが成り立つ.
近傍系族
について,
- ;
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,を上のフィルターという.上のフィルター全体のなす集合をで表わす.
写像集合上の順序を
により定める.
とする.このとき,任意のに対して
が成り立つ.したがってとくには単調である.
フィルター族について
- ;
- ;
が成り立つとき,を上の近傍系族,近傍フィルター族などという.上の近傍系族全体のなす集合をで表わす.
galois-cnctの例24において,Galois随伴が存在し,これから単調Galois対応が定まることを見た:
このGalois対応によってととが対応しているとき,任意のに対して
が成り立つ.よってを得る.
開基と準開基
とする.
- より,基底であってなるものが存在する.とくにが成り立つ.
- なる基底に対して
が成り立つ.
を位相空間とする.について
が成り立つとき,を位相空間の開基という.
位相空間の開基は上の基底である.したがってが成り立つ.
- であるから,任意のに対してであってを満たすものが存在する.よってが成り立つ.
- とすると,より,であってを満たすものが存在する.
を位相空間とする.開基であってを満たすものが存在するとき,を第2可算空間という.
を位相空間とする.であってが開基となるものを,位相空間の準開基という.
基本近傍系と局所開基
について,
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,を上のフィルター基という.上のフィルター基全体のなす集合をで表わす.
フィルター基に対して
とおくと,これは上のフィルターである.をによって生成されるフィルターという.
- は明らか.
- に対してが成り立つので,を得る.
- とする.このときであって
なるものが存在するので,が成り立つ. - は明らか.
基本近傍系
フィルター基族について
が成り立つとき,を上の近傍基族という.上の近傍基族全体のなす集合をで表わす.
とする.このとき次は同値である:
- は上の近傍基族である;
- 以下の2条件が成り立つ:
- ;
- .
とおく:
(i)(ii)
とする.
- が成り立つ.
- とする.このときに対して,であってなるものが存在する.
(ii)(i)
とする.
- 任意のに対して,が成り立つ.
- とし,なるを取る.このときであってを満たすものが存在する.よって
より,が成り立つ.
を位相空間とする.近傍基族であってとなるものを,位相空間の基本近傍系族という.
を位相空間とする.フィルター基族がの基本近傍系族であるためには
- ;
- ;
が成り立つことが必要かつ十分である.
条件(1)はと同値であり,条件(2)はを書き下したものであることに注意すればよい.
局所開基
フィルター基族について
- ;
- ;
が成り立つとき,を上の局所基底族という.上の局所基底族全体のなす集合をで表わす.
局所基底族に対して
とおくと,これは上の基底である.
- 任意のに対して,を取ればが成り立つので,はの被覆である.
- としとする.このとき
よりとなるので,であって
を満たすものが存在する.
とする.
- とする.このときであってなるものが存在する.さらによりとなるので,であってを満たすものが存在する.よってが成り立つ.
- とすると,であってなるものが存在するので,が成り立つ.
を位相空間とする.局所基底族であってとなるもの,すなわちがの開基となるものを,位相空間の局所開基族という.
がの局所開基族であるとき,は近傍基族であってが成り立つので,はの基本近傍系族である.
を位相空間とする.フィルター基族がの局所開基族であるためには
- ;
- ;
- ;
が成り立つことが必要かつ十分である.
(1),(2),(3)が成り立つとするとは局所基底族である.あとは条件(2)がと,したがってと同値であり,条件(3)はを書き下したものであることに注意すればよい.
位相空間の基本近傍系族に対して,
はの局所開基族である.
を位相空間とする.基本近傍系族であって
を満たすものが存在するとき,を第1可算空間という.
位相的収束関係
2項関係に対して,写像を
で定める.が単調であって,任意のに対してが成り立つとき,を上の収束関係という.上の収束関係全体のなす集合をで表わす.
開集合系に対して
とおくと,これは上の収束関係である.
- とする.このとき任意のに対して
が成り立つので,は単調である. - 任意のに対して,より,すなわちが成り立つ.
収束関係をから定まる位相的収束関係という.位相的収束関係全体のなす集合をで表わす:
2項関係
から定まるGalois接続を考える(primer Ex.21):
とし,とおく.
- は明らか.
- とし,とする.このときならば,したがってとなる.よってが成り立つ.
- とし,とする.このとき,とすると,であってなるものが存在し,したがって
よりを得る.よってが成り立つ.
とする.
- は明らか.
- とする.このとき,各に対して,およびより,が成り立つので,であってなるものが存在する.よって
が成り立つ.
とし,とおく.
- とし,とする.このときであってなるものが存在する.よって
よりが成り立つ. - とすると,任意のに対して
が成り立つので,を得る.
以上より
が成り立つ.
とする.
- は明らか.
- とする.このときが成り立つことを示せばよい.そこでとすると,であってなるものが存在する.いま,任意のに対して
が成り立つので,を得る.よってと合わせてとなるので,
よりが成り立つ.
閉集合系
について
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,をの閉集合系という.の閉集合系全体のなす集合をで表わす.
開集合系に対して
はの閉集合系であり,閉集合系に対して
はの開集合系である.また,
より,はGalois随伴であり,明らかに
が成り立つ.
位相的閉包作用素
写像について
- ;
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,を位相的閉包作用素という.位相的閉包作用素全体のなす集合をで表わす.また,閉包作用素全体のなす集合をで表わす.
上の順序を
により定める.
とする.の単調性を示せばよい.そこでとすると,
が成り立つ.
位相的開核作用素に対して,写像を
で定めると,これは位相的閉包作用素である.
- が成り立つ.
- よりが成り立つ.
- 任意のに対して
が成り立つ. - 任意のに対して
が成り立つ.
同様に次が成り立つ:
位相的閉包作用素に対して,写像を
で定めると,これは位相的開核作用素である.
- とする.このとき任意のに対して,
より,
が成り立つ.よってを得る. - 同様にしても成り立つ.
明らかにが成り立つので,は反単調Galois対応である.
に対してとおくと,
が成り立つ.また,
が成り立つ.さらに,
が成り立つ.
境界作用素
写像について
- ;
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,を境界作用素という.境界作用素全体のなす集合をで表わす.
とする.このとき写像を
で定めると,これは位相的閉包作用素である.
- は明らか.
- も明らか.
- まづ
より
が成り立つ.したがって
が成り立つ.
より
が成り立つので,
を得る.
とする.このとき写像を
で定めると,これは境界作用素である.
よりであってなるものが存在する.このときに対して,
が成り立つ.
任意のに対して,
が成り立つ.
に対して次が成り立つ:
- .
逆に,写像が
- ;
- ;
- ;
- ;
- ;
を満たしているとき,とおくと,
- ;
- ;
より
が成り立つ.
よってであるからであってを満たすものが存在する.したがって
より,が成り立つ.
とする.このとき
が成り立つ.したがって
が成り立つ.また,
が成り立つ.とくにである.さらに
が成り立つ.
- .
- .
-
- のとき,
が成り立つ. - のとき,
および
が成り立つ.
- のとき,
より
となるので,
が成り立つ. - よりであるから
となる.よって
が成り立つ.
導作用素
写像について
- ;
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,を導作用素という.導作用素全体のなす集合をで表わす.
とする.このとき写像を
で定めると,これは位相的閉包作用素である.
- が成り立つ.
- は明らか.
より,
が成り立つ.
が成り立つ.
とする.このとき写像を
で定めると,これは導作用素である.
- は明らか.
- とする.このときが成り立つことを示せばよい.いまより
が成り立つ.そこでとしを取ると
より
が成り立つ.よってすなわちを得る.
よりが成り立つ.- より,が成り立つ.
よりであってなるものが存在する.とする.
- とする.
- のとき,より
であるから,と合わせて,
すなわちが成り立つ. - のとき,より
すなわちが成り立つので,と合わせて,を得る.
- とする.このとき
より,が成り立つ.
とする.
- とすると,
よりが成り立つので,
を得る. - 任意のに対して
が成り立つ.
収束関係再考
準近傍フィルター族
(を介した)反単調Galois対応:
を踏まえ,一般のフィルター族に対して,を
で定める.(したがってである.)このとき
よりは単調である.また,
が成り立つ.
フィルター族について
が成り立つとき,を上の準近傍フィルター族ということにする.上の準近傍フィルター族全体のなす集合をで表わす:
収束関係に対してフィルター族を
で定める.よりであるから,である.
- とする.の定義より
であるから,
が成り立つ. - とすると,よりとなるので,が成り立つ.
前位相的収束関係
とする.任意のに対して
が成り立つとき,を上の前位相的収束関係という.上の前位相的収束関係全体のなす集合をで表わす.
写像を
で定めると,は反単調Galois対応である.
これは明らかに反単調Galois対応
の拡張になっている.
はGalois接続である
- とし,とする.このとき
より
が成り立つ. - とする.このとき
より,が成り立つ.
は互いの逆写像である
- であった.
- とする.一般にが成り立つのだった.一方,とすると,であるから,仮定との単調性より
すなわちが成り立つ.
擬閉包作用素
とする.このとき,写像を
で定めると,
- ;
- ;
- ;
が成り立つ.
- 空集合はフィルターの要素ではないのでが成り立つ.
- とすると,より,となるので,が成り立つ.
-
- とするとであって
なるものが存在する.このとき,任意のに対してが成り立つ.実際,であってなるものが存在したとすると,より
したがってとなり不合理である.よって
となるのでを得る.以上より,すなわちが成り立つ. - としとすると,であって
なるものが存在するので,より
が成り立ち,を得る.よっては単調なので,
が成り立つ.
とする.このとき任意のに対して
が成り立つ.したがって位相的収束関係に対してはが成り立つ.
- とし,であってなるものを取る.このとき,任意のに対してより
が成り立つ. - 任意のに対してが成り立つとする.このとき
はフィルター基なので,これが生成するフィルター
が定まる.明らかにであり,が成り立つ.よってを得る.
- とする.もしとすると,
となり不合理である. - とすると,任意のに対してすなわちが成り立つので,を得る.
写像について
- ;
- ;
- ;
が成り立つとき,を上の擬閉包作用素という.上の擬閉包作用素全体のなす集合をで表わす.
とする.このとき
と定めると,これはの閉集合系をなす.
- は明らか.
- とすると
よりが成り立つ. - とする.任意のに対して
が成り立つので,
より,を得る.
3者の関係
近傍系族に対しては
であったことを踏まえ,擬閉包作用素に対して,を
で定める.
とする.
- 任意のに対して,より,が成り立つ.
- よりが成り立つ.
- とする.このとき
よりが成り立つ. - とすると,
よりが成り立つ.
写像およびをそれぞれ
で定めると,これらは全単射である.さらに,(resp. )は単調Galois対応(resp. 反単調Galois対応)であり,Galois対応
の拡張になっている.
は全単射
およびが成り立つことを示せばよい:
- とし,とする.
- とする.このとき
より,すなわちが成り立つ. - とする.このとき任意のに対して,より,であるから,
が成り立つ.よってとなるので,を得る.
- とし,とする.
- とする.このときであってなるものが存在したとすると,より
となり不合理である.よってが成り立つ. - とする.このときとおくと,より
であるから,が成り立つ.
はGalois対応
- とすると
よりであるから,
が成り立つ.よっては単調であり,したがっては反単調である. - とすると
よりが成り立つので,は反単調である.したがっては単調である.
以上より
および
が成り立つ.
はの拡張
- のとき,
となることは既に見た. - のとき,
より,
が成り立つ.
- に対して,
が対応する. - に対して,
が対応する. - に対して,
が対応する.
が互いに対応しているとする.このとき次は同値である:
- ,すなわち
が成り立つ; - が成り立つ;
- ,すなわち
が成り立つ.
更新履歴
- 2024/10/20:「収束関係再考」の節を書き直しました.