前の記事 の定理1から定理4を以下の両側Bailey対の形で表しておく
両側Bailey対 に関しては, 前の記事 の系と全く同様に以下の命題が成り立つ.
が成り立つ.
以下の定理の証明において,
Watsonの五重積
を用いる.
定理1の3つ目の両側Bailey対に命題2を適用して, Watsonの五重積を用いると,
を得る. 定理1の1つ目の両側Bailey対に命題2を適用して, Watsonの五重積を用いると,
定理1の2つ目の両側Bailey対に命題2を適用して, Watsonの五重積を用いると,
定理1の4つ目の両側Bailey対に命題2を適用して, Watsonの五重積を用いると,
が得られる.
このようにWatsonの五重積を用いることによって無限積で表されるRogers-Ramanujan型の恒等式もあるというのは興味深い.