こんにちは ごててんです 暑い!!! はやく夏を過ごし終わってブルーロックアニメ2期を見たいところです。
さて、この記事で扱う内容は「群の生成」と「群の準同型」になります。群論初心者向け記事です。部分群の定義と
数学をしていると、しばしば「生成」というものに出会います。この記事では「群」の生成を扱います。
群の例として
さて、その部分集合を色々考えてみましょう。
これは
これも
この記事で証明はしません。超ざっくりと証明の方針を書くと まず
はい。ここまで、部分群となる例を見てきました。次は部分群とならない例です。
これは部分群になりませんね。いろいろダメです。たとえば、演算に閉じていません。(
これも部分群になりません。このように、群は考えなしに部分集合を取ってきても部分群にはなりません。
部分群にならない部分集合があったら何がしたいか。群論は群について考える学問なので、群になっていない集合を調べる理由などありません。ですが、部分群にならない部分集合に命を吹き込む方法があります。それが「部分群の生成」です。
部分群になっていない部分集合はどうして部分群になれていないのでしょうか。理由を次の3つに分けて考えてみます。
群のいちばんの売りは演算です。その演算ができなければ意味がありませんね。
群のいちばんの売りは逆元です(爆速矛盾) 逆元が取れなければ意味がありませんね。
みなさんお気づきでしょうか。上で挙げた3つの理由ですが、すべて一つの言葉でまとめることができます。それは「元が足りない!!!」というものです。
単位元がないというのは、「単位元が足りない」ということです。
演算が閉じていないということは、
逆元が取れないというのは、「逆元が足りない」ということです。
足りないのならどうすればいいでしょうか。足してあげればいいですね!!!!!
部分群は演算について閉じているので、たとえば
部分群は逆元を取る操作について閉じているので、
はい。というわけで、
まあこちらは効率的に考えてしまいますか。
正の整数
アイキャッチ
さて、
ここで「
群論の入門書などで、群の生成の定義でこの「語」を用いているケースはあまり無いと思います。初歩的な群論の話を同じ学年の人とかとするときにこの用語は使わないほうがいいと思います。
例を出しておきましょう。
このときの語は、例えば次のような感じです。
他の例ですが、上の
さてさて、ようやく生成の定義です。
語たち
部分集合
「群」は集合に演算が付随しているものです。数学あるあるとして、集合がベースになっている新しい概念を定義したら、その集合の間にいい感じの写像を考えるというものがあります。ここでは、そのいい感じの写像、準同型写像を説明します。早速定義します!
この定義は「演算してから送っても、送ってから演算しても結果がおなじ」 「演算と写像で送る操作が交換可能」と咀嚼して下さい。準同型とは、群に備わっている演算と相性がいい写像、ということです。群の「構造」が大事になる話です。
演算と写像が交換可能
準同型写像は、代数学における「いい感じの写像」を包括しています。例を3つほど貼っておきます。(私の 別記事 から持ってきました。手抜き最高!!!)
この例を見て、準同型写像というのは大事な概念なんだ... とがんばって刷り込んで下さい。
開区間
このとき、微分を行う写像
(
正則行列の行列式を求める写像
アイキャッチ
準同型について、つぎの重要な事実があります。この記事のキモです。
証明します。面倒なので 画像で。
せっかく数式が使えるサイトで何してるんだろうな
さてこの、「単位元を単位元に送る」、「逆元を逆元に送る」という性質ですが、「準同型は構造を保つ」という示唆の一端となっています。
いきなり準同型とかいう新しい概念を出されても、それについて調べるモチベーションなんてそんなにすぐ湧いてこないと思います。いや普通に大事そうに見えるか それを緩和するためにも準同型を調べるメリットについて書いていこうと思います。(ここの部分はよくわからなくても大丈夫な話です)
大学数学あるあるなのですが、
例えば空でない集合
どういうことでしょうか。一元集合
ナイス1対1対応
もうちょっとフォーマルに言えば、
準同型について、たとえば次のような性質があります。
このとき,
証明はかんたんです。これも図に投げます。
この命題は、可換群から自身への全射準同型の存在が、自身への可換性を説明するというものです。
なんとか頑張って言葉をひねり出して準同型を調べるモチベーションを説明しましたが、準同型は群とセットの概念といってよく、準同型は群を調べる「手段」というよりむしろ、準同型自体も調べるのが「目的」といってよい概念です。群論をしたいと思ったとき、「どうして準同型写像を調べるんだろう」と思うことは「どうして群を調べるんだろう」と思うのとほぼ同じようなものだと思います。なのでまあ、準同型写像は、とりあえず受け入れて下さい(ここまで書いておいてなんだよ)
準同型は準同型でも、「同型」と呼ばれるものがあります。これは異なる作り方をした
これがやりたかっただけ
さて、同型をちゃんと定義してみましょう。
(全単射な準同型の存在が~とか書いておきながら、そうは定義していませんね。これは個人的な好みからです。位相空間論の話ですが、「全単射な連続写像」があっても同相写像と限らないからです。まあ群論では関係のない話です。群論だったら次の事実があるので大丈夫です)
同型であることは、実は全単射な準同型が存在することを示せばそれでわかる、という主張です。証明は次のような感じです。
これで議論がちょっとラクになりますね。
違うものを同じとみなすというのは、数学をやっているとよく行うことです。中学数学などで図形の合同について学んだと思います。反転させたり回転させたり平行移動したりすればピッタリ重なる場合に、
群の同型も同じです。実際は異なる集合である(また別の記事からコピーしてきました)
そうなってほしいと思いますので当然といえば当然ですが、群
例えば恒等写像
ベクトル空間は、スカラー倍の演算を無視すると可換群とみなせます。
同型でない例も見ておきましょう。
濃度が同じでも同型でない例は 別の記事 で紹介しています。(前提知識がこの記事より少し多いです)
同型なら同じものとみなす価値観は、群を強力に「分類」します。Mathpedia に、有限群を同型なものが同じ、同型でないものは違う、という価値観に基づいた分類をしたページがあります。覗いてみて下さい。( 有限群の分類(位数1~100) - Mathpedia )
群の生成と準同型を、ど~~~~~しても同じ記事で解説したかったのです。準同型を調べる必要性を解いたのもそのためです。この
そうです。「群の生成」という概念が、準同型を調べることにおいて非常に役立つのです!!!
ひとまずの目標として、次の問題を解いてみましょう。
すべての準同型を特定するのって、どうすればいいんだ~~~という感じです。
ここでひとつアイデアを出しましょう。
準同型
なぜなら準同型は、演算と写像で送る操作が交換可能であるということですので、
そして、たとえば
さあ、ここまででわかりましたね。
ではこの、
このとき, 任意の
証明してみます!画像で
ゴリ押し
線形代数の感動ポイントとして、ベクトル空間からベクトル空間への線形写像は基底の元の行き先さえ決めてしまえば定まってしまう、というのがあります。これの群論版ということですね。
今度は同型です。さっきの定理関係ないんですが一応証明しておきましょう(それでいいのか)。これは先程の事実の系として得ることができます。
ゆるい整数問題
1枚目
2枚目
ここまで読んでいただきありがとうございました。私はいわゆる雪江代数で代数学を学んでいたのですが、B1だった当時 群の生成が語(word)で定義されていたことで混乱していた同級生を見ていました。というのもあり、雪江代数を読んでいて詰まるポイントを記事とかで減らせるといいなぁなどと思っていました。この記事が詰みポイント解消の一助になれば嬉しいです。
語で定義することのメリットとして、生成してる感が出る(?)というのと、上で紹介しました、生成する部分集合の行き先だけ見れば準同型が定まる事実が直感的になるというものがあると思います。この記事でやりたかったのはそれなので、語を用いた定義を採用しました。まあそれをやらないんだったら自身を含む部分群すべての共通部分で定義したいのですが
もし面白かったという方は記事の高評価よろしくお願いします! それでは~~~