スピン幾何における解析学
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convention
多様体上の解析学において非常に重要なベクトル束の切断の作るSobolev空間を解説します。
まずはHilbert空間から述べます。
コンパクトなsuppを持つ
と定義する。このとき
で与えられる。
この
次にSobolev空間を定義します。以下
と定義する。このノルムで完備化した空間
を
上の定義のSobolevノルムは接続
と定義する。
この
となります。定義より明らかに、
が成り立ちます。従って、埋め込み写像
は連続であることが分かります。一方、Sobolev空間から
自然数
が成り立つ。従って埋め込み
は連続である。
もう一つの重要な定理がRellichの埋め込み定理です。
はコンパクト作用素である。すなわち、
Rellich埋め込み定理の応用の一つとしてある作用素がコンパクト作用素であることを示せることがあります。例えばある作用素
これら2つの定理の証明はフーリエ級数でSobolevノルムを定義して行いますが、ここでは省略します。以降はこの2つの定理を使って得られるいくつかの命題について述べます。
まず弱収束の定義は以下です。
Hilbert空間
が成り立つことである。このとき、
と書く。
弱収束の基本的な性質は以下です。
(i) 弱収束先は一意的である。
(ii)
(iii)
(iv) Hilbert空間の有界列は弱収束する部分列を持つ。
以上より次の系が得られます。
が成り立つ。
またSobolevの定理とRellichの定理を使えばただちに次が分かります。
また
という有界線形作用素へ一意的に拡張される。
と表される。
であり、
であるから、