前の記事 で, 次の定理1を用いていくつかのRamanujanによる公式を示した.
今回もいくつかRamanujanによる公式を示す.
定理1において,
ここで,
Rogers-Fineの恒等式
において,
を得る. また, Rogers-Fineの恒等式において,
を得る. よって, これらを代入して示される.
定理1において,
ここで, 1つ目の項には定理2の証明過程で示した式
を用いることができる.
ここで,
AndrewsによるHeineの変換公式の類似
において,
ここで,
Heineの変換公式
において,
であり,
Rogers-Fineの恒等式
において,
を得る. よって, これらを合わせると,
であるからこれを代入して定理を得る.
定理1において,
ここで,
Rogers-Fineの恒等式
において,
を得る. また, Rogers-Fineの恒等式において,
となるから, これらを代入して定理を得る.
定理の等式を
を示せば良い. 定理1において,
Rogers-Fineの恒等式
において,
を得る. また,
AndrewsによるHeineの変換公式の類似
において,
ここで,
Heineの変換公式
において,
ここで,
Rogers-Fineの恒等式
において,
である. これらより,
であるからこれらを代入して定理を得る.
このように, 定理1とRogers-Fineの恒等式やHeineの変換公式などを組合わせると様々な等式を示すことができるのは興味深いと思う.