サイズ
この事実に関して,例えば
OddieさんのMathlog記事
[1]に全単射的証明が載っている.
この記事では,もう二種類の証明 (超幾何の和公式による証明,上記とは別の組合せ論的考察に基づく証明)をつける.
二つのベクトル
で,以下の二条件を満たすものをサイズ
(条件1) すべての部分和
(条件2) 最後までの和
Dyck路に含まれる,
サイズ
本記事で証明するのは以下の内容である.
サイズ
ピークを
であることが知られている.(この事実の証明は例えばStanley [3]に載ってる.)
つまり,Dyck路
と書くことができる.但し,サイズ
今我々が求めたい「サイズ
なので,
以下,
を計算する.式をよく見ると,この式はガウスの超幾何級数
と書くことができて,
ガウスの超幾何定理
[4]により
がわかる.(証明終わり)
補足:「オブジェクトに一箇所印をつけることは母関数の微分に対応する」という発想は,例えばFlajolet [5]により一般的な形で述べられている.
筆者が
以前の記事
[6]でも述べたように,サイズ
つまり,サイズ
が存在する.よって,
(証明終わり)