二重超幾何級数と超幾何級数の間の関係式
がSharmaによって示されている. この類似も同様にできたが, 今のところ先行研究は見つけることができていない. それは以下のようになる.
ほとんど同じような形で類似が成り立っていることが分かる. 実際証明も全く同様である.
Rogersの和公式
より,
であるから, これを右辺に用いると,
であり, -Saalschützの和公式より,
だから, 定理を得る.
とすると以下を得る.
さらにとすると以下を得る.
古典的な場合においては, 右辺はとなりDougallの和公式によってガンマ関数で表すことができ,
Carlitzによる和公式
を得る. 右辺は積で表せないと思われるが, この等式はCarlitzによる公式の類似を与えている. Watsonの変換公式の退化として得られる公式
を用いると, 上の系は以下のようになる. これはKrattenthalerによって1989年に示された公式である.
定理1において, とすると, 以下を得る.
より, Rogersの和公式を用いて,
であるから定理を得る.
さらにとすると, 以下を得る.
これはSrivastavaによって1984年に示された公式であり, R. N. Jainによる1966年の公式の類似である.
定理1において, とすると以下を得る.
これはCarlitzによって1970年に示された公式の類似である.
定理1において, とすると, 以下を得る.
定理1において, として,
ここで, すると,
を得る.
次はSrivastavaによって1984年に示された公式である.
[1]
Christian, Krattenthaler, $q$-analogue of a two variable inverse pair of series with applications to basic double hypergeometric series., Canad. J. Math., 1989, 743-768
[2]
R. K. Sharma, Relations between double series and single series, Nederl. Akad. Wetensch. Indag. Math., 1979, 55-61
[3]
H. M. Srivastava, Sums of certain double $q$-hypergeometric series., Rend. Sem. Mat. Univ. Padova, 1984, 1-8