ダイヤモンド演算子は、 某黒猫君 が定義した二項演算子で、次のように定義されます。
なる関数
この記事では
なお、超微分・超積分の定理・公式を大量に使って計算していくので、もし必要であれば下のリンクを参照してください。
定義を一瞥しただけでは交換法則、結合法則の成立を導けそうにないのでまずその証明をしていきます。
以上のように
また、次の定理も成り立ちます。
ということで
(ただし
(ただし
さて、ここで 超・McLaughlin展開を構成的に導出してみる の記事に戻ってみると、E関数というものが定義されています。
なる帰納関数をE関数と呼ぶ。
そして、今回の公式1,2ではそれぞれ
さて、ここから
ということで、
まずは
数学的帰納法により証明する。
よって示された。
数学的帰納法により証明する。
よって示された。
次に分配法則です。
数学的帰納法により証明する。
よって示された。
2行目から3行目の変換は、ダイヤモンド演算子の定義から分かります。
積分とダイヤモンド演算の順序交換が可能かを証明すべきですが、この点は読者に任せます。(もういろいろやりすぎて疲れたとは言えない)
続いて公式1の一般化をしていきたいのですが、これにはいくつか段階を踏む必要があります。ということで、まずは簡単なところから。
(ただし
数学的帰納法により証明する。
よって示された。
そして、この公式を用いることで次の公式を示すことができます。
証明には同値な命題である次の系を用います。
数学的帰納法により証明する。
よって示された。
ということでここまでで公式1の一般化をすることができました。
このまま公式2の一般化をしたいところですが、
今回はダイヤモンド演算子について考えてきました。
もともとは極限ダイヤモンド演算子までこの記事で扱うつもりでしたが、想定外のボリュームになってしまったのでそちらの方は次の記事に回したいと思います。