赤い点がジュルゴンヌ点である。[15]
三角形の頂点と、対辺の内接円との接点を結んだ直線3つの交点をジュルゴンヌ点とする。(存在証明[15])
チェバの定理の逆より、AF/FBBD/DCCE/EA=1 を証明すればよい。
定点から一つの円に引いた二本の接線の長さは等しいので,
AE=AF,BF=BD,CD=CEとなるので上式は確かに成立する。
青い線がsplitterである。
三角形の頂点と、その対辺の傍接円との接点を結んだ直線を、splitterとする。
splitterは三角形の周の長さを等分する。
[16]
傍心から各辺に下した垂足をD,E,Fとする。傍心が∠EAF,∠FBD,∠DCEの二等分線上にあるため、AE=AF,BF=BD,CE=CD よって、
AF=AE AB+BF=AC+CE AB+BD=AC+CD よって、示せた。
赤い点がナーゲル点[15]
チェバの定理の逆より、AF/FBBD/DCCE/EA=1 を証明すればよい。
splitterの性質より、FB+BC=CE+BC
FB=CE 同様に CD=AF,AE=BD チェバの定理の逆が成立する。
緑の三角形が内接三角形である。
三角形の内接円と各辺の接点をつないでできる三角形を内接三角形とする。
紫の三角形が傍接三角形である。
三角形の傍接円と各辺の接点をつないでできる三角形を傍接三角形とする。
中点三角形のナーゲル点は元の三角形の内心である。
私は初めは簡潔な証明が思いつかなかった。[17]を見て証明方法が分かった。
中点三角形のナーゲル点Xが角の二等分線(橙)の交点になる。
ΔABCの中点三角形をΔDEFとし、ΔDEFの各辺と傍接円との接点をP,Q,Rとし、
ナーゲル点の存在証明から、DP,CQ,FRの交点をXとする。
EQとABの交点をYとし、splitterの性質からEF+FQ=EF+ER, FQ=ER
また、AE//FQ, AB//ED これらの情報から、
EX:XY=ER:FY=FQ:FY=AE:AY 角の二等分線の定理の逆から、AXは∠Aの二等分線である。3つの二等分線の交点は内心であるから、XはΔABCにおける内心である。
赤い点がシュピーカー点である。[18]
中点三角形の内心をシュピーカー点とする。
また、中点三角形の内接円をシュピーカー円という。
シュピーカー点には面白い性質がいくつかあるが、三角形の中心の勉強を進めないと、面白さをすぐには実感できない。ここには載せないが具体例としては、
①三角形における「面の重心」「頂点の重心」が、重心であるのに対し、「辺の重心」がシュピーカー点である。
簡単に言うと、重さが無視できる三角形の板の周囲に、十分に重さがあり太さが無視できる枠組みをとりつける。板のある点から糸で吊したときに板が水平になるとき、その点は
シュピーカー点である。
②3本のクリバー線(辺の中点を通り三角形の周を二等分する線)の交点である。
③垂心、mittenpunkt、シュピーカー点は同一直線上である。
④テイラー点(六点円、すなわち垂足三角形の各頂点から元の三角形の各辺に下した垂足6つを通る円の中心)は、垂足三角形のシュピーカー点である。
⑤excircles radical circle(3つの傍接円に直交する円)の中心はシュピーカー点である。
⑥キーペルト双曲線上である。
⑦シュピーカー円はナーゲル点と各頂点の中点を結ぶ三角形の内接円である。
などが挙げられる。
⑨ナーゲル線
証明は三線座標やベクトルを用いることが多いが、煩雑!
しかし重心の特性定理を用いることで、簡単に示せる。
重心、内心、ナーゲル点、シュピーカー点は同一直線上であり、ナーゲル線とする。
IG:GSp:SpNa=2:1:3
ナーゲル線を表す。[19]
中点三角形のナーゲル点が内心であり、中点三角形の内心がシュピーカー点である。
重心の特性定理①より示される。
オイラー線、ナーゲル線を証明できたことで、次の章への土台が完成した!
赤い点がド・ロンシャン点である。[20]
三角形の外心に対して、垂心と対称な点を、ド・ロンシャン点とする。
定義から明らかに、ドロンシャン点はオイラー線上である。
中点三角形のド・ロンシャン点は元の三角形の垂心である。
OG:GH=1:2より、LG:GH=2:1
重心の特性定理①より示された。
赤い直線が逆垂線
三角形のある頂点からの垂線を、対辺の垂直二等分線で鏡写しにした直線を、逆垂線とする。
各辺に垂直な直線と三角形の中心が対応している。[21]
3本の逆垂線は一点で交わり、交点はド・ロンシャン点である。
ド・ロンシャン点と逆垂線の定義から、逆垂線はド・ロンシャン点を通る。
よって、3本の逆垂線は1点で交わる。
ウィキペディアの情報をもとに作成。[22]
この表に掲載されている情報は全て証明済みである。
参考文献
これらの情報は全て2024年5月26日時点での情報である。
[1] 『外接円の半径と三角形の面積の関係』
https://manabitimes.jp/math/577
[2] 『ヘロンの公式の証明と使用例』
https://manabitimes.jp/math/579
[3] 『三角形の外接円の半径、内接円の半径と面積の関係S=1/2r(a+b+c)』
https://examist.jp/mathematics/trigonometric-ratio/gaisetuen-naisetuen-hankei/#google_vignette
[4]『三角形の五心の覚えておくべき性質を整理』
https://manabitimes.jp/math/628
[5]『三角形の重心・外心・垂心の位置関係(オイラー線)の幾何的証明』
https://examist.jp/mathematics/plane-figure/euler-line-syoumei/
[6]『九点円の定理の証明と諸性質』
https://manabitimes.jp/math/690
[7]『Euler Line』
https://mathworld.wolfram.com/EulerLine.html
[8]『九点円の中心がオイラー線上にあることの初等的な証明』
https://mathlog.info/articles/3336
[9]『フォイエルバッハ(Feuerbach)の定理』
http://yosshy.sansu.org/theorem/feuerbach.htm
[10]『Tangent Circles』
https://mathworld.wolfram.com/TangentCircles.html
[11]『Apollonius circle』
https://mathworld.wolfram.com/ApolloniusCircle.html
[12]『シムソン線であそぼう!』
https://mathlog.info/articles/3778
[13]『垂足三角形』
https://kikagaku.at-ninja.jp/triangle_geometry/orthic_triangle.html
[14]『Orthic Triangle』
https://mathworld.wolfram.com/OrthicTriangle.html
[15]『ジュルゴンヌ点とナーゲル点の存在証明』
https://manabitimes.jp/math/912
[16]『傍心の意味と性質・内心との比較』
https://manabitimes.jp/math/633
[17]『Why is the Incenter the Nagel Point of the Medial Triangle?』
https://polymathematics.typepad.com/polymath/why-is-the-incenter-the-nagel-point-of-the-medial-triangle.html
[18]『シュピーカー点』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E7%82%B9
[19]『Nagel Line』
https://mathworld.wolfram.com/NagelLine.html
[20]『ド・ロンシャン点』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%B3%E7%82%B9
[21]『de Longchamps point』
https://en.wikipedia.org/wiki/De_Longchamps_point
[22]『中点三角形』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E7%82%B9%E4%B8%89%E8%A7%92%E5%BD%A2#:~:text=%E4%B8%AD%E7%82%B9%E4%B8%89%E8%A7%92%E5%BD%A2%EF%BC%88%E3%81%A1%E3%82%85%E3%81%86%E3%81%A6%E3%82%93,%E3%81%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E4%B8%89%E8%A7%92%E5%BD%A2%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82
[23]『中線定理とスチュワートの定理』
https://gleamath.com/parallelogram-and-stewarts-thm/
[24]『Bevan Point』
https://mathworld.wolfram.com/BevanPoint.html
[25]『五心間の距離等』
https://masagon7.jimdo.com/6-%E4%BA%94%E5%BF%83%E9%96%93%E3%81%AE%E8%B7%9D%E9%9B%A2/
[26]『オイラーの定理(内心と外心の距離)とオイラーの不等式の証明を3通りずつ』
https://manabitimes.jp/math/580
[27]『Fuhrmann Circle』
https://mathworld.wolfram.com/FuhrmannCircle.html
[28]『ETC』
https://faculty.evansville.edu/ck6/encyclopedia/ETC.html
[29]『等角共役点の証明』
https://su-hai.hatenablog.com/entry/6569200
[30]『等角共役線』
https://kikagaku.at-ninja.jp/triangle_geometry/isogonal_conjugate_lines.html
[31]『逆平行』
https://kikagaku.at-ninja.jp/triangle_geometry/antiparallel.html
[32]『Symmedianまとめ(類似中線)』
https://mathlog.info/articles/3400
[33]『Lemoine点(類似重心)』
https://kikagaku.at-ninja.jp/triangle_geometry/Lemoine_point.html
[34]『Gergonne点』
https://kikagaku.at-ninja.jp/triangle_geometry/Gergonne_point.html
[35]『等角共役点』
https://kikagaku.at-ninja.jp/triangle_geometry/isogonal_conjugate_points.html
[36]『Mandart Circle』
https://mathworld.wolfram.com/MandartCircle.html
[37]『ONE LINE PROOF OF LEMOINE'S PEDAL TRIANGLE THEOREM』
https://www.researchgate.net/publication/312653562_ONE_LINE_PROOF_OF_LEMOINE%27S_PEDAL_TRIANGLE_THEOREM#:~:text=Lemoine%27s%20theorem%20states%20that%20the,72
[38]『Lemoine円』
https://kikagaku.at-ninja.jp/triangle_geometry/Lemoine_circles.html
[39]『デカルトの円定理と2通りの証明』
https://manabitimes.jp/math/2867
[40]『デカルトの円定理』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%88%E3%81%AE%E5%86%86%E5%AE%9A%E7%90%86
[41]『Soddy Circles』
https://mathworld.wolfram.com/SoddyCircles.html
[42]『三頂点からの距離の和、二乗の和が等しい点』
https://masagon7.jimdo.com/8-%E4%B8%89%E8%BE%BA%E3%81%AE%E5%92%8C-%E4%BA%8C%E4%B9%97%E3%81%AE%E5%92%8C%E3%81%8C%E7%AD%89%E3%81%97%E3%81%84%E7%82%B9/
[43]『垂足三角形と相似な三角形』
https://gleamath.com/pedal-triangle-and-similar-triangles01/
[44]『Adams’ Circles』
https://mathworld.wolfram.com/AdamsCircle.html
[45]『perspector』
https://mathworld.wolfram.com/Perspector.html