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【完成版】logx のxに関するα階積分・反復積分について

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こんにちは~~~~~

前回の記事 で衝撃的(衝撃的度には個人差があります)なデビューを遂げたこの僕(睡眠が得意)ですが 子葉さん に僕(睡眠が得意)の予想を証明していただきました!!

(子葉さんの人気記事:
ラマヌジャンの円周率公式を理解したい
日曜数学会発表資料「リーマン予想って結局何なの?」
楕円関数論の基礎のキソ

(しかも、僕(睡眠が得意だが複素関数に疎い)が怖いので避けた複素範囲まで拡張してありました。)

ということで、今回の記事は前回の記事を全体的につよくした感じでお届けします!ではいくぜ!

(そういえば、微積分を複数回作用させるのって回じゃなくて階ですよね。まあ前回の記事は直しませんけどね。)

定理

対数の自然数階積分公式

$$ \log x のn階積分は,  \frac{1}{n!} x^{n}\Bigl( \log x-\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{k}\Bigr)+C  と表せる. \\ただし,Cは積分定数(?),n \in \mathbb{N}. $$

対数の複素数階積分公式

$$ \log x のα階積分は,  \frac{1}{Γ(α+1)} x^{α}\biggl( \log x- α\sum_{k=1}^{\infty} \frac{1}{k(α+k)} \biggr) +C  と表せる. \\ただし,Γ(α)はガンマ関数,Cは積分定数(?),α \in \mathbb{C}. $$

もちろん自然数は複素数に含まれるので定理2で事足りるんですけどね。自然数のほうが綺麗なんでね、そっちも載せました。

$\textcolor{gray}{(?)について:整式になったりする}$

$$\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{k} は調和数(harmonic~number)といい、H_nで表されがちっていうのがあります。 $$
で、拡張するにあたって参考にしたのが Wikipedia(調和数)
階乗の部分の拡張はみんな大好きガンマ関数たんに手伝って頂きました。
(あまり関係ないんですけど、ガンマ関数を$ $$ \mathfrak{Re}(z)>0 $$ $以外にも拡張するときって解析接続るらしいですね。)

それでは証明、見ていきましょう。

子葉さんによる証明

$$ \log xのα回積分を考える代わりに ~\frac{1}{x}~の~α+1~回積分\\ \frac{1}{Γ(α+1)} \int_{a}^{x} \frac{ (x-t)^{α}}{t}dt ~~~~(a \neq0は任意) を考えることにします。 \\このままだと少し扱いづらいのでaの値を少しいじくって\\ \frac{1}{Γ(α+1)} \biggl( \int_{1}^{x} \frac{ x^{α}}{t}dt + \int_{0}^{x} \frac{(x-t)^{α}-x^{α}}{t}dt \biggr) \\を考えることにしましょう。 \\ \ \\ところで変数変換~~t=x-xu~~によって \\\int_{0}^{x} \frac{(x-t)^{α}-x^{α}}{t}dt =-x^{α} \int_{1}^{0} \frac{u^{α}-1}{1-u~}du =-x^{α} \int_{0}^{1} \frac{1-u^{α}}{1-u~}du \\が成り立つのでこの値を -x^{α}H_α とおくと\\ \frac{1}{Γ(α+1)} \biggl( \int_{1}^{x} \frac{ x^{α}}{t}dt + \int_{0}^{x} \frac{(x-t)^{α}-x^{α}}{t}dt \biggr)= \frac{1}{Γ(α+1)}x^{α} ( \log x-H_α) \\がわかります。\\ \ \\あとは \\H_α=\int_{0}^{1} \frac{1-t^{α}}{1-t~}dt=α\sum_{k=1}^{\infty} \frac{1}{k(α+k)} \\を示せばいいですが、このことは\\ H_{α+1}-H_α=\int_{0}^{1} \frac{~t^{α}-t^{α+1}}{1-t~}dt= \int_{0}^{1} t^{α}dt= \frac{1}{α+1}\\および\\ H_{α+n}-H_n=\int_{0}^{1} t^{n}\frac{~1-t^{α}}{1-t~}dt \rightarrow 0 ~~~~(as ~n\rightarrow \infty)\\から\\ H_α= \lim_{n \to \infty}(H_n-(H_{α+n}-H_α)) \\~~~~~= \lim_{n \to \infty}\Bigl(~ \sum_{k=1}^{n} \frac{1}{k}-\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{α+k}\Bigr) \\~~~~~= \lim_{n \to \infty} \sum_{k=1}^{n} \frac{α}{k(α+k)}\\~~~~~=α\sum_{k=1}^{\infty} \frac{1}{k(α+k)} \\とわかります。 $$

というわけなんです。いやー疲れましたね。まあ僕は証明してないんで頭使ってないんですけどね。胡坐で打ってるのでね、脚が疲れたんですよね。じゃあ椅子に座ってやれって話なんですけれどもね。

追記

(ちなみに高校範囲である自然数階積分公式の方の証明は高校範囲でもできます。この記事の下にある子葉さんのコメントをみてね。)

まあこれで$\frac{1}{x}$$\log x$の形の積分は何回でも繰り返せるようになったわけです。で?

(そういえば、$\log x $の-2階積分って$- \frac{1}{ x^{2}} $とかになりそうですが、ガンマ関数は負の整数では発散してしまいますよね、、(後述))

使ってみよう。

$$ \int (x\log x-x) dx~~を計算せよ。 $$

解答例
$$ 俗にいう対数の自然数階積分公式でn=2として,\\(与式)=\frac{1}{2!} x^{2}\Bigl( \log x-\sum_{k=1}^{2} \frac{1}{k}\Bigr)+C= \frac{1}{2} x^{2}(\log x- \frac{3}{2})+C. $$

$$ \int (2x^{3}-5x+1)\log x dx~~を計算せよ。 $$

解答例
俗にいう瞬間部分積分法を用いる.

$ f(x):=2x^{3}-5x+1$$ g(x):=\log x $
+$2x^{3}-5x+1$$x(\log x-1)$
-$6x^{2}-5 $$ \frac{1}{2}x^{2}(\log x- \frac{3}{2}) $
+$12x$$ \frac{1}{6}x^{3}(\log x- \frac{11}{6}) $
-$12$$ \frac{1}{24}x^{4}(\log x- \frac{25}{12}) $

$$よって、\\ (与式)=(2x^{3}-5x+1)(x(\log x-1))-(6x^{2}-5)\Bigl(\frac{1}{2}x^{2}(\log x- \frac{3}{2})\Bigr)+(12x)\Bigl(\frac{1}{6}x^{3}(\log x- \frac{11}{6})\Bigr)-12\bigl(\frac{1}{24}x^{4}(\log x- \frac{25}{12})\bigr)+C \\~~~~~~~~~~~~= \frac{1}{8}x(-x^{3}+4(x^{3}-5x+2)\log x+10x-8)+C. $$

気づきましたか?この公式、、、全然使えません、元々logのn階積分の形のやつとかでなければすげえタイムロスです。ぼく何でこんなことしてるんだろう、、、

一般化おじさんへ

ところで、僕が前回の記事を完成させてから2ピコ秒後、衝撃的なワードが目に飛び込んできました。
(あまりにも勢いよく目に飛び込んで来た為に数秒間デメニギスになってしまいました)
「反復積分に関するコーシーの公式」

反復積分に関するコーシーの公式

$$ f^{(-n)}(x)= \int_{a}^{x} \int_{a}^{σ_1} \cdots\int_{a}^{σ_{n-1}}f(σ_n)~dσ_n \cdots ~dσ_2~dσ_1 \\~~~~~~~~~~~~~~= \frac{1}{(n-1)!} \int_{a}^{x}(x-t)^{n-1}f(t)~dt \\(詳しくはWikipediaをみてね。) $$

(まあでもこれ、積分の形のままだしまあ、、ぼくの公式のがかっこいいでしょ?)

この公式的にもやっぱり負の整数階の積分って定義されないんですかね?
でも$\frac{1}{x}$ の1階積分、 $ \log x $ の0階積分と $x(\log x-1)$ の「-1階積分」は同じになるはずだし、、、?
まだ未確立の操作ってことなんですかね?

追記

またもや 子葉さん のコメント(下にあります)により真実が暴かれました。
$ a \to -n $とすると、級数の発散しない部分(すなわち級数から$ \frac{1}{α+n}$のある項を除いた部分)
$$ \log x- α\sum_{k=1\\k\neq n}^{\infty} \frac{1}{k(α+k)} \to \log x+ n\sum_{k=1\\k\neq n}^{\infty} \frac{1}{k(k-n)} $$
$ \frac{1}{Γ(α +1)}\to 0 $ によって$0$になるので、
$$ \lim_{α \to -n} \frac{x^{α}}{Γ(α+1)} \cdot \biggl(-α\cdot \frac{1}{n(α+n)}\biggr) $$
について考えればいいということになります。
ここで、ガンマ関数の性質$~xΓ(x)=Γ(x+1)$により、
$$ ~~~~\lim_{α \to-n} \frac{1}{(α+n)Γ(α+1)} \\=\lim_{α \to-n} \frac{(α+n-1)\cdots (α+2)(α+1)}{(α+n)\cdots (α+2)(α+1)Γ(α+1)} \\=\lim_{α \to-n} \frac{(α+n-1)\cdots (α+2)(α+1)}{Γ(α+n+1)} \\= \frac{(-n+n-1)\cdots (-n+2)(-n+1)}{Γ(-n+n+1)} \\=(-1)^{n-1} \frac{1\cdot 2\cdots (n-2)(n-1)}{Γ(1)} \\=(-1)^{n-1}(n-1)! $$

だから、
$$ \lim_{α \to-n}\Biggl(\frac{1}{Γ(α+1)} x^{α}\biggl( \log x- α\sum_{k=1}^{\infty} \frac{1}{k(α+k)} \biggr)\Biggr) =(-1)^{n-1}(n-1)!~x^{-n} $$
 となって、

確かに $\log x $$-n$階積分は $\log x $$n$階微分になりますね。

いやー数学って凄いですね、、、

(前述した、このページの下の方にある子葉さんによる高校範囲での証明の中では僕の公式より遥かに使える公式(補題1)もあるので、みてね。)

え?他人任せすぎる?ごめんなさい。でもコメントもギリ記事の一部では、、、、、ないですね。ごめんなさい。

二度データ飛び イラつきすぎて Enter押すの くそ強い(都都逸)

おわり

おわりです。前回と比べると素晴らしいものとなったんじゃないですかね?知らないですけど。
ところで、「お前やたらWikipedia推すな~、、」って思ったひといますか?
ドッキリです。嘘です。ドッキリじゃないです。
ぼくがWiki好きなだけです。なんてったって情報量があるし、記事が信用できますからね。
というわけで今回は僕(Wikipediaが好き)のおすすめの記事でも紹介して終わることにします。
では。またいつか会いましょう。
Wikipedia:ビコリム戦争

投稿日:202141

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投稿者

ぬるのぬ

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