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超Taylor展開について考えた結果

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なんとnoteのような感じにすることができたので使ってみています。真ん中に文字えぐ()

超微分について


超微分についてはこちら
(↑HTMLをうまく使った)

超Taylor展開の準備


vunuさんの記事
超Taylor展開の形を何となく推察しようとしてほぼ失敗している事例
で僕もどんな形がうまくいくのかやってみたいと思いつつ何もできなかったのですが、やっとちょっとだけ進みました。

そういえば


そういえば私は ラグ / Lagu さんの記事 超微分で微分っぽいことをする においてこういうようなコメントをしていました。
なるほどね
この考え方を応用すればいい感じのテイラー展開ができそうですね
ということで、f(x)x=aでテイラー展開してみましょう。f(x)=n=0f(n)(a)n!(xa)n+Rn(x)
いやこう書かれるとちょっと分かりずらい。
f(x)=f(a)+f(a)(xa)+f(a)2!(xa)2+f(a)3!(xa)3+
そうそう。これがよくあるやつだよね。
これの演算のレベルを一つずつ上げるのか、、、なるほど
f(x)=A0(xa)A1((xa)↑↑2)A2((xa)↑↑3)A3
こんな感じかな?(↑↑はクヌースの矢印表記)
ここで疑問

掛け算の一つ上の演算って本当にべき乗なのだろうか?
(さらに、べき乗の上は本当にテトレーションなのだろうか?)


掛け算の可換性とべき乗の非可換性


べき乗に抱く疑問は、一つはABBAという非可換な性質です。どうして可換性を気にするかというと、掛け算からべき乗への拡張を考える際、
ABABなのかABBAなのかを気にかけないといけなくなってしまうためです。もし自然な拡張を考えるのであればこれは無くしたい問題です。
ですが、この問題に対して私はある記事を読んだことがありました。

新たな演算


108HassiumさんというTwitterやHatenaBlog、noteなどで活動していていろいろな数学のことを書いていたり、ゲーム制作をしたりしている方がいるのですが、(主にフラクタルや巨大数、折り紙やライフゲームなどについて書かれている)
この方のHatenaBlogの記事の一つに、 冪乗の性質が気に入らないから新しい演算を作ってみた というものがあります。そこでは、+2という演算が、
a+2(b×c)=(a+2b)×(a+2c)a+22=a
という二つのルールのみから作られ、
a+2b=alog2b
というものを導いています。これの美しいところは上記の二つのルール(分配法則と単位元の設定)のみから、次の結合法則、交換法則が成り立ってしまうというところにあります。
a+2b=b+2aa+2(b+2c)=(a+2b)+2c
えぐ。
僕は見たときに感動を覚えました。けど当時は「美しいねこれ」で終わってしまい、何かに応用できるのか全く見当がつきませんでした。
が、今ここで応用できます。
ただ、本質的には
a+2b=2(log2a)(log2b)
と変形されることによる対称性ですので、ここでは身勝手ながら
ab=e(lna)(lnb)
と底をeにしておきましょう。

超微分との性質の良さ


この美しい演算なのですが、その良さは超微分した時にも現れます。
元々の冪乗f(x)g(x)というのを超微分すると、7777777さんのこの記事: 超微分の定義と定理 の定理4:積、冪に関する公式にある通り、
(fg)=fg+xgln(f)=fg+ggln(f)みたいになって、実際7777777さんも
この定理は、和、積の微分の公式に対応するものです。積の超微分の公式はただの和ですが、冪の超微分の公式は少し形が複雑です。また、冪の指数部分にある関数は微分可能という条件も付いています。
という様にちょっと複雑さがあると言っています。
では、美しいほうの冪乗f(x)g(x)ではどうなるのでしょうか。
同記事の定理3:xn,ef(x)の超導関数 の公式に従って計算してみたいと思います。
(fg)=(e(lnf)(lng))=x((lnf)(lng))=x(fflng+gglnf)=xfflng+xgglnf=flng+glnfはい。美しいですね。
これはもう掛け算の一段上の演算としていいでしょう。

超Taylor展開の形


やっと超Taylor展開の形を決定できます。
A0(xa)A1(e(ln(xa))2)A2(e(ln(xa))3)A3
です。
先ほどの記号を使うと、
A0(xa)A1((xa)(xa))A2((xa)(xa)(xa))A3
ちょっとくどいですね。こんなふうに略してみます
A0(xa)A1((xa)2)A2((xa)3)A3((xa)4)A4
すっきりしました。An=AAAnとしています。
あとは係数Anを決定するだけですね。

係数の決定


では、一番重要な係数を求めてきましょう。

下準備


いろいろと準備するものがあります。

目標

目標は点x=aでのn階微分係数をf(x)と合わせに行くことです。
vunuさんの超Taylor展開の形を何となく推察しようとしてほぼ失敗している事例に基づき、展開をn項目で打ち切って、(ここでのn項目というのは掛け算で区切って前から数えるものとする)そのn階微分係数が一致するような係数を設定するというものです。

計算公式集


計算するにあたって、超微分の基本的な公式をおさえておきましょう

変換公式
(1)f(x)=xf(x)f(x)=xddxln(f(x))
積の超微分・商の超微分
(2)(f(x)g(x))=f(x)+g(x)(3)(f(x)g(x))=f(x)g(x)
累乗・指数
(4)(f(x)c)=cf(x)(5)(ef(x))=xf(x)=f(x)f(x)
合成関数
(6)(f(g(x)))=f(g(x))g(x)

ここらへん使えば大体いけます。

事前にこれも計算しておこう

これというのが、
((xa)n)
です。後々出てくるのでね。
((xa)n)=(e(ln(xa))n)=xddx((ln(xa))n)=xn(ln(xa))n11x=n(ln(xa))n1
やはりきれいになりますね。

超微分係数と微分係数の一致

私の記事 超微分係数の一致と微分係数の一致 で書いているのですが、点x=aでの超微分係数と関数の値が一致すれば微分係数も一致します。
なので微分しても超微分してもどちらでもいいので係数を合わせに行きます。

超微分や微分をたくさんしたときの記法

この後の計算で微分したり超微分したりをたくさんするので私の n階超微分の表示ができない というこの記事での記法を使って書くことにします。
また、ここで出てきている漸化式
f[n]=xf[n1]f[n1](1)
を少し変形した、
f[n](1)=1xf[n+1]f[n]
を使用します。
さらに
f(1)=1xf[1]f
を使用します。

ゴリゴリ計算タイム


ではまずA0まで打ち切ってA0を求めます。
g(x)=A0
これが点x=aでのf(x)0階微分係数、つまりf(a)に一致するので
A0=f(a)が分かります。
A1までで打ち切ると
g(x)=f(a)(xa)A1
これを超微分します。
g(x)=0+A1
そしてこれが点x=aでのf(x)1超微分係数と一致すればいいので
A1=f(a)
となります。
A2までで打ち切ると
g(x)=f(a)(xa)f(a)((xa)2)A2
となります。これを超微分してから微分します。
g[1](x)=0+f(a)+2A2ln(xa)g[1](1)(x)=2A2x
ここにx=aを代入します。
g[1](1)(a)=2A2a
これがもとの関数f(x)を超微分して微分したやつにx=aを代入した値に等しくしたいので、
f[1](1)(a)=2A2a1af[2](a)f[1](a)=2A2aA2=12f[2](a)f[1](a)
と求まりました。
A3までで打ち切ると
g(x)=f(a)(xa)f[1](a)((xa)2)12f[1](a)f[2](a)((xa)3)A3
となります。これを超微分してから微分して、さらに微分します。
g[1](x)=0+f(a)+f[1](a)f[2](a)ln(xa)+3A3(ln(xa))2g[1](1)(x)=f[1](a)f[2](a)x+6A3xln(xa)xg[1](1)(x)x=f[1](a)f[2](a)x+6A3xln(xa)g[2](x)g[1](x)x=f[1](a)f[2](a)x+6A3xln(xa)(g[2](x)g[1](x)x)g[2](x)g[1](x)xx=f[1](a)f[2](a)x26A3x2ln(xa)+6A3x2(g[3](x)+g[2](x)1)g[2](x)g[1](x)x2=f[1](a)f[2](a)x26A3x2ln(xa)+6A3x2(g[2](x))2g[1](x)x2+g[3](x)g[2](x)g[1](x)x2g[2](x)g[1](x)x2=f[1](a)f[2](a)x26A3x2ln(xa)+6A3x2
ここにx=aを代入します。
(g[2](a))2g[1](a)a2+g[3](a)g[2](a)g[1](a)a2g[2](a)g[1](a)a2=f[1](a)f[2](a)a2+6A3a2
これがもとの関数f(x)を超微分して微分したやつにxをかけて微分したやつにx=aを代入した値に等しくしたいので、
(f[2](a))2f[1](a)a2+f[3](a)f[2](a)f[1](a)a2f[2](a)f[1](a)a2=f[1](a)f[2](a)a2+6A3a2(f[2](a))2f[1](a)a2+f[3](a)f[2](a)f[1](a)a2=6A3a2(f[2](a))2f[1](a)+f[3](a)f[2](a)f[1](a)=6A313!(f[2](a)+f[3](a))f[2](a)f[1](a)=A3
と求まりました。

全く同じもの


ここまできて、これがvunuさんの記事 接冪について
にある指数的対数冪(Ex-Log)展開(読み方:いくすろぐ)と全くもって同じものであることに気がつきました。

こういうものです。
指数的対数冪(Ex-Log)展開

fa>0で解析的かつ正である時、fは以下のような指数的対数冪展開を行うことが出来るf(x)=f(a)n=1exp[1n!fL(n)(a)lnn(xa)]fL(n)(ex):=dndxnln(f(ex))


完全に形が一致していますし、係数も計算すると分かるのですが一致しています。
そしてその記事には次の様に書かれていました。
先ほどの指数的対数冪展開は、単なるTaylor展開の延長線上に過ぎません。
また、冪級数の一意性から、超Taylor展開は少なくともこのような総乗の展開ではないものと分かります。

ということとでこれは超Taylor展開ではない様です。

本当の超Taylor展開の形


では、本当の超Taylor展開はどの様な形になっているのでしょうか。
それについては別で少し考えがあるので、それはこの次の記事でさっさと書こうと思っています。

おまけ

おまけ


今回いろんな記事を参照したので図がえぐいことになりそう
(14. 4. 2. 15. 13. 11.)
16.を私のこの記事とすると図はこうなります。
1.2.8.3.4.10.6.5.7.9.11.12.14.13.15.16.
綺麗でした。(本当は11.に点線をつなぎたいところ)



投稿日:20241128
更新日:20241130
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Y.K.
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  1. 超微分について
  2. 超Taylor展開の準備
  3. そういえば
  4. 掛け算の可換性とべき乗の非可換性
  5. 新たな演算
  6. 超微分との性質の良さ
  7. 超Taylor展開の形
  8. 係数の決定
  9. 下準備
  10. ゴリゴリ計算タイム
  11. 全く同じもの
  12. 本当の超Taylor展開の形
  13. おまけ