初めに
位数までの群を, 同型を除き全て求めます. この記事では位数の群を求めます.(型) 使う定理は
準備記事
に乗ってるので、分からない場所があれば参照してください.
リンク集(記事追加に合わせこちらにも追加します)
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位数の群
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位数の群
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位数の群
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位数の群
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位数の群
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位数の群
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位数の群
- 位数の群
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- 位数の群
有限群に対し, そのシロー群の個数をで表す. 位数
以下, を位数の群とし,をシロー群(の一つ), をシロー群(の一つ)とする.
背理法を用いる. すなわち, かつと仮定し, 矛盾を導く.
このとき, シローの定理より, かつ. と置くと,
準備記事命題3
より, 準同型で, を満たすものがとれる(のでとる). とくに, はの倍数かつの約数となる. よって, . もしなら, となり, に矛盾. よって.よって, となり, .
とする. より, (
準備記事命題2
と合わせ), .
ここで, が成立する. 以下これを示す. のシロー群を一つとる. すると, シローの定理より, の任意のシロー群はという形で書ける. より, となる. これはを示す.
よって, となり, シローの定理より. また, .
位数12の群の分類
より, がわかる.
特に,となる. となるように, を置く.
任意にをとる. より, . よって, と合わせ, . と合わせ, . は任意だったので, .
特に, の構成方法を思い出すと, . よって, に位数の元が存在することとなり, に矛盾.
の場合
このとき, と書ける.
準備記事定理9
より, 位数の群,位数の群,および準同型を共役を除いて求めればよい.
のとき
に注意すると,
上と同様にして,
なので, のみ. に対応.
のみ. に対応.
の場合
上の命題より, . よって, と書ける. のためには, が正規部分群でないこと, すなわちが必要十分.
よって,
準備記事定理9
より, 位数の群, 位数の群, および非自明な準同型を共役を除いて求めればよい.
である. 可換な行列は同時対角化可能なことに注意すると, 次のつがある.
である. に注意すると,
の通り.
なので,
上と同様に,
まとめ
を満たすものが, 個, 満たさないものが個あるので, 合わせて個がある.
位数
以下, を位数の群とし,をシロー群(の一つ), をシロー群(の一つ)とする.
シローの定理より, となる. よって, と書ける. ゆえに,
準備記事定理9
より, 位数の群, 位数の群, および準同型を共役を除いて求めればよい.
である. 可換な行列は同時対角化可能なことに注意すると, 次のつがある.
である. 今度はである. よって,としてありうるのは, 共役を除いて, 以下の通り.
の通り.
なので,
上と同様に,
まとめ
以上をまとめ, 位数の群は個ある.