構成したシュタイナーシステム
本筋から逸れる証明は折畳んでいる場合があるが, クリックで開くことができる.
多項式の二項係数は, パスカルの三角形によって(多項式の計算よりも)初等的な計算で求められる. シュタイナーシステムにおいても, その構造の分析に算術三角形が有用である.
以下は, パスカルの三角形における
に相当し, 算術三角形の成立を保証する.
と定める. ただし,
(1)
(2)
(3)
が成り立つ.
証明の前に
は
(1) 定義から明らか.
(2)
[i]
[ii]
[iii]
とおく.
以上より,
(3)
とすると,
したがって,
ここから
と帰納的に計算できる. これらを
と並べると, 以下のような算術三角形が得られる.
この三角形を用いて, 簡単な
を満たすブロック
が成り立つ. このような分割を
を満たすブロックが2つ存在することは明らか.
よって,
で,
例えば
であり,
以下は, 左からそれぞれ
左上の空白マスを赤で塗ったときに対称性が高くなるよう数字を配置している.
ある
点
としたとき,
としても一般性を失わない. このとき,
であることが確定する.
はすべて異なるため,
したがって,
が得られる.
以下,
より
とおく.
が
ではないと仮定する.
算術三角形から
であり,
よって
ここで,
を考える.