代数学をやるのまとめページです.任意の$1$以上の整数$n$に対してある解説ページ$P(n)$が存在して,各問題$n$の後ろに$P(n)$へのリンクが貼られています.
(※長いこと更新が止まっていますが,これから先も更新されることはない予定です.お読み頂いた方々,ありがとうございます.)
群$G$(有限群とは限らない)において,$G$の中心$Z$の指数が$p^n$($p$は素数,$n$は$1$以上の整数)であるとする.$G$の部分群$H$の指数が$p$であれば,$H$は$G$の正規部分群であることを示せ.(お茶の水女子大)
位数$5593$の群$G$は巡回群であることを示せ.
非可換群$G$が指数$n$($2 \leq n \leq 4$)の部分群$H$を持つとき,$G$は単純群でないことを示せ.
$n$そ正の整数,$p$を素数とし,
$$G=(\mathbb{Z}/p\mathbb{Z})^n=\underbrace{\mathbb{Z}/p\mathbb{Z} \times \cdots \times \mathbb{Z}/p\mathbb{Z}}_{n個}$$
とおく.このとき,$G$の位数$p$の部分群の個数と,$G$の位数$p^{n-1}$の部分群の個数を求めよ.
$F$を体とする.多項式$X^a+Y^b \in F[X,Y]$が既約となるための$a,b$に関する必要十分条件を,$F$が$\mathbb{C},\mathbb{R},\mathbb{Q}$の各場合について求めよ.
$G$をアーベル群,$H$を$G$の指数有限の部分群,$\varphi : H \rightarrow \mathbb{C}^{\times}$を群準同型とする.このとき,準同型$f : G \rightarrow \mathbb{C}^{\times}$で$H$への制限$f|_H$が$\varphi$に等しいものの個数は$(G:H)$であることを示せ.(京大)
以下の問に答えよ.(東大)
(1) $K$を体とする.$K$上の2変数多項式環$K[X,Y]$の極大イデアルは2つの元で生成されることを示せ.
(2) 有理整数環$\mathbb{Z}$上の2変数多項式環$\mathbb{Z}[X,Y]$の極大イデアルは3つの元で生成されることを示せ.
$n$は$2 \leq n \leq 10$を満たす整数とする.各$n$について有理数体$\mathbb{Q}$上の$n$次ガロア拡大の例を少なくとも1つ挙げよ.
$F$が可換体,$a \in F$で$b=1+a^2 \in F$は$F$の中に平方根を持たないとする.$X$に関する方程式$X^4-2bX^2+a^2b=0$の一根を$F$につけて得られる体を$K$とするとき,次の問に答えよ.(東大)
(1) $K$は$F$上のガロア拡大であることを証明せよ.
(2) $K/F$のガロア群を求めよ.
(3) $K$と$F$の中間体で,$K,F$以外のものを求めよ.
$f(x)$は有理数体$\mathbb{Q}$に係数を持つ$2$次式(最高次の係数)であって,$8$次式
$$F(x)=f(f(f(x)))-x$$
は重根を持たないとする.このとき,次の問に答えよ.(東大)
元数$q$の有限体$K$上の$2$次正則行列全体の群${\rm GL}(2,K)$及び$K$上の$2$変数多項式$f=f(x,y)$に対し,
$$G_f=\left\{\left(\begin{array}{cc}
a & b \\
c & d
\end{array}\right) \in {\rm GL}(2,K) \, \middle| \, f(ax+by, cx+dy)=f(x,y) \right\}$$
とおく.次の各$f$に対して,群$G_f$及びその位数を求めよ.(東大)
体$K$上の2変数多項式$f(x,y),g(x,y)$が共通因子を持たないならば,集合
$$C:=\{(a,b) \in K \times K \, | \, f(a,b)=g(a,b)=0\}$$
は高々有限個の元からなることを示せ.ここで,高々有限個の元からなるとは,空集合であるか,もしくは有限集合であるかを意味することとする.(東京女子大)
問題13は,可換環のイデアルについての問題5つからなります.全部書くと長くなっちゃいますので,具体的な内容はリンク先でお確かめください.
$R$は2個以上の元を持ち,$0$と$R$以外に左イデアルを持たない環とする.但し,$R$は可換とは限らず,また単位元を持つとも限らない.このとき,$R$はどのような環か.(お茶の水女子大)
$R$を単位的とも可換とも限らない環とする.任意の$x \in R$が$x^2=x$を満たすとき,$R$は可換であることを示せ.(東海大)
有理数体上の一変数多項式環$\mathbb{Q}[X]$のイデアル$(X^n)$による剰余環$K=\mathbb{Q}[X]/(X^n)=\mathbb{Q}[\xi]$を考える($n$は正の整数,$\xi$は$X$の像).$K$の環としての自己同型全てからなる集合を$G$とする.$G$は写像の合成を積として群となるが,このとき次の命題(1)~(3)はそれぞれ正しいか.証明,あるいは反例を与えよ(答えは$n$によって異なるかもしれない.各$n$について答えよ).(京大)
単位元を持つ可換環$R$において,素イデアルが全て単項であるとき,$R$の全てのイデアルが単項であることを,次の二段階に分けて証明せよ.(阪大)
実数係数の多項式$f(X)=a_0+a_1X+\cdots+a_nX^n\,(n \geq 1)$が次の性質を持てば,$(n!)a_i \, (i=0,1,\cdots, n)$は全て有理整数であることを証明せよ.(東北大)
(性質):適当な正の整数$N$を取れば,$N$以上の正の整数$m$全てについて$f(m)$は有理整数である.
有理整数$a,b,c$について,$a>0,\, b \not\equiv 0 \, ({\rm mod}\, a)$ならば,$f(n)=a^2n^2+bn+c$が平方数となるような正の整数$n$は高々有限個であることを証明せよ.(名大)
$\mathbb{Q}$は有理数体,$\mathbb{R}$は実数体であるとき,
$$R=\left\{\left(\begin{array}{cc}
a & b \\
0 & d
\end{array}\right) \, \middle| \, a \in \mathbb{Q}, \, b,d \in \mathbb{R} \right\}$$
について次の問に答えよ.(岡山大)
$R$は単位元を含む可換環,$M$は有限生成$R$加群で$M \neq 0$を満たすとする.$R$の任意の$0$でないイデアル$I$に対して$IM=M$が成り立つとき,$R$は体であることを証明せよ.(岡山大)